あんしん火葬 増井康高代表|独り身の葬儀と火葬のみの安心を支える 最終更新日:2026/04/29

独り身の方や身寄りのない方が増えるなか、「自分の最期は誰が手続きをしてくれるのか」「葬儀で周囲に迷惑をかけたくない」と不安を抱く方は少なくありません。あんしん火葬は、セレモニーを行わない「火葬のみ」という選択肢を通じて、本人・家族・施設・地域の不安に向き合うサービスです。今回は、葬儀業界で25年、2500件以上の現場に携わってきた増井康高代表に、魚屋の跡継ぎから葬儀の道へ進んだ背景、独り身の方を支える生前契約の必要性、そして令和の葬儀に求められる備えについて伺いました。

魚屋の跡継ぎから葬儀の道へ。25年・2500件の現場で見えた独り身の最期の課題
— 増井さんは意外なご経歴をお持ちだと伺いました。まずは学生時代のお話からお聞かせください。
増井 はい。私は東京の築地・月島の出身で、実家は魚屋を営んでいました。当然、将来は跡を継ぐものだと思っていましたので、大学も東海大学の海洋学部に進み、水産の勉強に励む学生時代を過ごしました。ところが、就職活動の時期に父が店を畳むことになり、継ぐべき場所が突然なくなってしまったんです。将来進むべき道をどうするか考えていた折に、ちょうど祖母が亡くなりました。

— そのご経験が、この業界に入るきっかけになったのでしょうか。
増井 そうですね。月島に地元では有名な真っ白なアルビノのゾウガメを飼っている葬儀屋さんがあったんです。祖母の葬儀をその方が担当してくださったのですが、初めて間近で見るその仕事ぶりに「この仕事は何だろう」と強い興味を惹かれました。当時はまだインターネットも普及していませんでしたから、自ら足を運んで話を聞きに行ったり、調べたりして、この道に進むことを決めたんです。
— その後、大手葬儀社でも長くご活躍されたそうですね。そこではどのようなキャリアを積まれたのですか。
増井 最初は小規模な葬儀社からスタートしましたが、もっと裁量を持って仕事をしたいと考え、大手葬儀社へ転職しました。そこでは葬儀の現場を取り仕切るだけでなく、WEB担当やシステム担当なども業務も経験し、現場の担当者としては25年で約2500件ものお葬式に立ち会ってきました。
— 2500件という数字はすごいですね!そこから独立され、「お葬式のひなた」を立ち上げた経緯を教えてください。
増井 長年現場に身を置いてきましたが、既存の葬儀の形が今の時代のニーズと少しずつ乖離していると感じる場面が増えました。もっと利用者の方に寄り添い、今の時代に合ったサービスを直接提供したいという想いから、株式会社ひまわりコーポレーションを設立し、「お葬式のひなた」を立ち上げました。
これまでの現場経験から、特に独り身の方や身寄りのない方の最期をどう支えるかという課題が、今後ますます重要になると確信していました。そこで、大がかりな葬儀だけでなく、ご本人の希望や状況に合わせた火葬のみというシンプルな選択肢を、より安心できる形で提案していきたいと考えたのが、今のMシステムズの設立にも繋がっています。
インターネットを活用し、地域の葬儀社とつながる新しい葬儀支援の形
— 株式会社Mシステムズを設立された経緯を教えてください。WEB受注を中心とした形態を選ばれたのはなぜでしょうか。
増井 もともとはグループ会社において、インターネットを通じて受注する体制を整えていました。Mシステムズは、そこで培ったノウハウを活かしつつ、WEB受注各葬儀社と弊社営業スタッフが直接関係構築する体制を核とした葬儀社として創業しました。今の時代、業界もGoogle広告などに多額の費用を投じる競争状態にありますが、本来はもっと協力し合えるはずなんです。WEB受注各葬儀社と弊社営業スタッフが直接関係構築する体制という形をとることで、人手不足に悩む地域の会社さんをサポートしたり、逆に私たちが対応できない案件を信頼できる会社へ繋いだりと、業界全体の需給バランスを整える役割を担いたいと考えました。

— 事業内容についても詳しく伺いたいのですが、マッチングサービスの「家族葬のアイリス」について教えてください。
増井 アイリスはもともと九州地区を拠点として、施主さまと地域の葬儀社さんを繋ぐマッチングサービスとして運営してきました。25年の経験から、本当に信頼できる会社を厳選してご紹介しています。現在は九州がメインですが、これを別の会社として独立させ、全国へとサービス網を広げている最中です。こうして、しっかりとしたお葬式を希望される方には専門の会社をご紹介する一方で、現代のニーズに応える「あんしん火葬」という独自のサービスも展開しています。
— 増井さんは講演やセミナー、SNSなどの外部活動も精力的に行っていらっしゃいますね。
増井 単に葬儀の重要性を伝えるだけでなく、地域の方々とどう繋がるかを大切にしています。一例を挙げると、コロナワクチンの接種予約がスマホでしかできず、困っているお年寄りがたくさんいらっしゃいました。そこで私たちは「スマホを持って集まり、一緒に予約作業をしましょう」というイベントを企画したんです。代行ではなく「一緒にやる」ことで法律も守りつつ、地元の方々と深く仲良くなることができました。こうした活動を通じて信頼関係を築き、いざという時に「独り身でも安心して任せられる場所がある」と知っていただく。SNS等も、そうした温かな繋がりを作るための大切な場所だと考えています。

独り身の方を支える「火葬のみ」という選択肢。葬儀を行わない安心の備え
— 「あんしん火葬」の具体的なコンセプトと、解決したい課題について教えてください。
増井 私たちが一番解決したいのは、独り身の方が何の準備もなく亡くなった際に、周囲の関係者が直面する困惑や実務的な負担です。
今の日本には、80代の方が一人暮らしをされているケースが非常に多いですが、もし家の中で転倒してそのまま亡くなってしまったら、周囲の方はパニックになります。80代で何の準備もなく独り身で生活している現状は、本人にとっても周囲にとっても非常に危ういことだと私は考えています。
こうした「もしも」の時に困窮されるのは、現場で支える専門職の方々も同様です。例えば高齢者施設では、入居期間が30年以上に及ぶ方も珍しくありません。その間に身元保証人がいなくなったり親族と疎遠になったりすると、いざお亡くなりになった際に施設側は「ご遺体の引き取り手がいなくてお部屋を空けられない」という深刻な事態に陥り、右往左往してしまいます。また、在宅介護の現場でも、訪問看護師の方が突然の死に直面し、他人である自分がどう動けばいいのか分からず、絶望してしまうケースが少なくありません。
このような状況に対し、生前にご本人と契約を結んでおくことで、万が一の際に私たちが速やかにお迎えにあがり、スムーズに火葬のみを執り行うことができる。これがあんしん火葬の仕組みです。通常であればお通夜や食事といった葬儀を執り行う流れが一般的ですが、私たちは「お葬式をしない」とはっきりと踏ん切りをつけ、社会のセーフティーネットに近い役割に特化しています。

— 料金体系について、ここからは運営実務を担当されている浪口さんにお聞きします。
浪口 このサービスは、将来の備えを考えていらっしゃるご本人さまやご家族にご契約いただくものですが、同時に現場で独り身の方を支える施設管理者さまやケアマネージャーさま、訪問看護師さまといった専門職の方々が抱える「亡くなった後の対応」という課題を解決するための仕組みでもあります。

基本プランは15万円(税込16万5,000円)で、ここに自治体ごとに異なる火葬料が加算されます。例えば府中市のように火葬料が0円の地域もあれば、東京23区のように最大で9万円程度かかる場合もあります。さらに、特に首都圏では火葬場の空きを待つための「安置」の問題があります。1週間から10日ほどお待ちいただくことも珍しくないため、1日約1万円の安置料が発生します。これらをすべて合わせても、東京都内で30万から40万円程度に収められるので、一般的な葬儀が平均約150万円と言われる中で、大幅に費用を抑えることが可能になります。

— 現在の運営体制についても教えてください。また、この仕組みを導入することで、現場の方々にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
浪口 現在、この部門の対応にあたっているスタッフは5名ほどです。私たちがハブとして機能し、お電話でのご相談から実際のお迎えまでを迅速に行う体制を整えています。申し込みについては、WEBや電話から受け付けており、スタッフが直接お会いして詳細をご説明することも可能です。
現場のメリットとしては、あらかじめ安置場所や段取りが決まっていて、私たちが速やかにお迎えにあがることができれば、施設側にとっても引き継ぎが簡単になりますし、次の方のためにお部屋も空きやすくなるという助けになります。
ご本人さまとの生前契約においては、申し込みがご本人であるため、契約後の感想を伺うのは難しい面もありますが、契約を結んだ後は「安心」を感じていただけるのではないかと考えています。実際にお話を伺っていても、周囲に迷惑をかけたくないとおっしゃる方は非常に多いですね。

令和の葬儀ニーズに応える「火葬のみ」と、全国の需給バランスを整える挑戦
— Mシステムズが描く、5年後のビジョンについて教えてください。
増井 まずは、この「あんしん火葬」の仕組みを日本全国どこでも利用できるインフラとして定着させたいと考えています。現在、日本の人口は減少していますが、亡くなる方の数は増え続けています。その一方で、葬儀業界を志す若者は減っており、地域によっては圧倒的な人手不足に直面しています。私たちの火葬のみというモデルは、従来の葬儀ほど高度で専門的な宗教知識を必要としません。故人を悼む気持ちがあれば、適切なお別れをサポートできる仕組みになっています。これにより、人手が足りない地域でもしっかりと「最期の受け皿」を確保することができます。

— 業界全体としての展望についてはいかがでしょうか。
増井 昭和の時代は70代で亡くなる方が多く、現役世代の参列者も多かったため、葬儀は大規模なものが主流でした。しかし令和の今は、90代で亡くなる方が増え、喪主となるお子さま世代もすでに70代です。東京に生活基盤を置いている彼らが、地方の実家に戻って大規模な式を執り行うことは、現実的に難しくなっています。こうした独り身の方や、遠方のご親族のニーズに応えるため、単に火葬するだけでなく、その後の墓じまいについてもさらに力を入れていきます。墓じまいは決してお骨を捨てることではなく、自分たちの世代に合った新しい供養の形へ変換すること。5年後には、本人が生前に「お葬式をしない」という選択をすることが、ご本人にとっても周囲にとっても、前向きで安心できる選択肢の一つとして認知されている社会を目指します。

独り身でも安心して最期を迎えるために。未来の葬儀への備えが今の幸せをつくる
— 一般の方々が「家族を守る安心の備え」として、今取り組むべきことは何でしょうか。
増井 何よりも早めに準備を始めることに尽きます。日本人はどうしても、お別れについて考えることを「縁起でもない」と遠ざけてしまいがちですが、誰にとっても避けては通れない大切なことです。現代は90代まで生きるのが当たり前ですが、その過程で認知症になるリスクも高まります。意思表示が難しくなると生前の契約もできなくなってしまうため、定年退職を迎える時期など、心身ともに元気なうちから検討しておくことが理想です。
— 早めに準備をすることは、残されるご家族にとっても大きな意味がありますか。
増井 はい。例えばお父さまが健在なうちに意思を示して備えておけば、家族全員の足並みを揃えることができます。法定相続人が揃うのは大変なことですから、早めに準備しておくことは、後世の若者たちの負担を軽減することにもつながります。私たちは、決して終わりの話をしたいわけではありません。むしろ、最期まで自分らしく幸せに生きるために、早めの備えを推奨しています。準備が整い、心が整っていれば、毎日をより清々しく過ごせるはずだと感じています。

— 最後に、在宅医療や介護の現場で独り身の方を支える皆さまへ、メッセージをお願いします。
増井 エッセンシャルワーカーである皆さまは、社会に貢献し、誰からも頼りにされる非常に重要な存在です。だからこそ、皆さま自身がいつも笑顔で、幸せであってほしいと心から願っています。現場では旅立たれた後の対応という課題に直面し、疲弊してしまう場面も多いでしょう。しかし、お迎えや遺品の整理といったことで皆さまが頭を抱えるのは、本来、皆さまだけの責任ではありません。
私たちは、皆さまの現場を支えるセーフティーネットになりたいと考えています。生前からのアドバンス・ケア・プランニングの一環として、火葬のみという選択肢を私たちのサービスと共に知っておいていただくだけでも、現場の安心に繋がると信じています。何かあった時に私たちの連絡先が一つあれば、速やかにお迎えにあがり、その後の段取りをすべて引き受け、お部屋も空けられるように動きます。スタッフ一同、皆さまが利用者さまの今を支えることに専念できるよう、私たちはその先の安心を全力でサポートいたします。共に、誰もが不安なく暮らせる社会を作っていきましょう。
あんしん火葬|独り身の方にも対応する火葬のみの葬儀サービス

あんしん火葬の特徴
あんしん火葬は、通夜・告別式を行わず、
火葬のみを行うという
シンプルなお別れの形です。
葬儀業界55年の経験を活かし、
シンプルではあっても、皆様の人生の最期を
確実にお手伝いさせていただきます。
火葬のみを行うという
シンプルなお別れの形です。
葬儀業界55年の経験を活かし、
シンプルではあっても、皆様の人生の最期を
確実にお手伝いさせていただきます。
料金
150,000円(税込165,000円)
※火葬場料金別
対応エリア:全国
※火葬場料金別
対応エリア:全国
サービス内容
あんしん火葬には、以下のものが含まれます。
寝台車(搬送)※1/棺/骨壷/安置※2/死亡届役所手続き/火葬場の申し込み
※1 寝台車による搬送は、搬送距離30km、搬送回数2回(病院など→安置所、安置所→火葬場)
※2 安置室利用、もしくはドライアイス2回
オプション:生前契約/僧侶手配/納骨/永代供養/仏壇供養/墓じまい/海洋散骨 など
❏ オプションに関する詳細はこちら
寝台車(搬送)※1/棺/骨壷/安置※2/死亡届役所手続き/火葬場の申し込み
※1 寝台車による搬送は、搬送距離30km、搬送回数2回(病院など→安置所、安置所→火葬場)
※2 安置室利用、もしくはドライアイス2回
オプション:生前契約/僧侶手配/納骨/永代供養/仏壇供養/墓じまい/海洋散骨 など
❏ オプションに関する詳細はこちら
ご利用の流れ
ご相談時
①お問い合わせ → ②ご相談 → ③ご契約
お葬式時
①お迎え → ②ご安置 → ③ご火葬
①お問い合わせ → ②ご相談 → ③ご契約
お葬式時
①お迎え → ②ご安置 → ③ご火葬
お問い合わせ
増井康高代表のプロフィール

経歴:
1995年 東海大学海洋学部卒
1996年 葬儀業界
2010年 「お葬式のひなた」立ち上げ(株式会社ひまわりコーポレーション)
2023年 株式会社Mシステムズ 代表取締役就任
2024年 「あんしん火葬」サービスイン
2025年 「あんしん火葬」全国展開
現在に至る
1996年 葬儀業界
2010年 「お葬式のひなた」立ち上げ(株式会社ひまわりコーポレーション)
2023年 株式会社Mシステムズ 代表取締役就任
2024年 「あんしん火葬」サービスイン
2025年 「あんしん火葬」全国展開
現在に至る
資格:
墓じまい専門士
相続診断士(アンバサダー)
相続葬送支援士(アンバサダー)
相続診断士(アンバサダー)
相続葬送支援士(アンバサダー)
FAQ|独り身の葬儀・火葬のみ・生前契約に関するよくある質問

Q1. 独り身の場合、自分の葬儀や火葬を事前に準備しておくことはできますか?
A. はい、事前に準備しておくことは可能です。独り身の方や身寄りの少ない方の場合、亡くなった後の連絡先、搬送、火葬、納骨、費用の支払いなどを誰が行うのかが課題になりやすいため、生前のうちに希望する内容を整理し、信頼できる事業者や支援者と契約しておくことが大切です。
Q2. 火葬のみとは、どのような葬儀の形ですか?
A. 火葬のみとは、通夜や告別式などのセレモニーを行わず、火葬を中心に見送る葬儀の形です。一般的には、ご遺体の搬送、安置、火葬場での手続き、火葬、収骨などが含まれます。費用や準備の負担を抑えやすく、家族葬や一般葬とは異なるシンプルな見送り方として選ばれています。
Q3. 独り身の方が「火葬のみ」を選ぶメリットは何ですか?
A. 独り身の方が火葬のみを選ぶメリットは、残された家族や知人、施設関係者に大きな負担をかけにくい点です。通夜や告別式を前提としないため、参列者の調整や式場手配などが不要になり、本人の希望に沿ったシンプルな見送りが可能です。生前契約をしておくことで、万一の際の手続きも進めやすくなります。
Q4. 身寄りがない場合でも、火葬のみの生前契約はできますか?
A. 身寄りがない場合でも、条件を確認したうえで生前契約を検討できる場合があります。ただし、死亡後の連絡体制、行政や施設との連携、費用の預かりや支払い方法、遺骨の扱いなど、事前に決めておくべき事項があります。契約前には、対応範囲や必要書類、万一の際の流れを詳しく確認することが重要です。
Q5. 葬儀や火葬の準備は、いつから考え始めるべきですか?
A. 葬儀や火葬の準備は、元気なうちから考え始めることが理想です。特に独り身の方、子どもや親族が遠方にいる方、介護施設に入居している方は、急な体調変化が起きた際に周囲が判断に迷うことがあります。早めに希望を整理しておくことで、自分らしい最期の備えになり、今を安心して過ごすことにもつながります。