ミリ波レーダー見守りシステムが変える介護現場|特別養護老人ホームで進む介護DXのリアル 最終更新日:2025/12/24

人手不足や夜間巡視の負担など、介護現場が抱える課題は年々深刻化しています。こうした現状に向き合ってきたのが、薬局経営者として現場を熟知する神頭憲司氏です。介護の「見えない不安」をテクノロジーで支えたいという想いから出会ったのが、ミリ波レーダーを活用した見守りシステム「フィンガルリンクコネクト」でした。本記事では、特別養護老人ホームでの導入事例を通じて、カメラ不要で実現する介護DXの効果や、職員の負担軽減、現場に生まれた変化をリアルに紹介します。
異色の経歴を持つ経営者が「見守りシステム」に惚れ込んだ理由
— まずは神頭さんのこれまでのキャリアについて教えてください。最初から医療・介護業界にいらっしゃったわけではないそうですね。
神頭:はい、実は全く畑違いの経歴なんです。両親より曾祖父母が教員という事を聞かされ大学時代は教職課程を経て教員の道を半ば目指しました。そのまま学校の先生になる道もありましたが、ご縁があって建設業界に進み、「サブコン」と呼ばれる電気通信や設備工事を行う会社で現場監督や営業を経験しました。この「現場でモノを作る」「インフラを整える」という経験が、今の見守りシステムの導入やDX推進にも生きているかもしれません。

— そこからなぜ、調剤薬局の経営へと転身されたのですか?
神頭:30代後半に、妻の実家が経営していた薬局事業に関わることになったのがきっかけです。当時は建設業界も厳しい時期でしたから、「隣の芝生は青い」ではありませんが、医療・介護という安定したインフラに可能性を感じて飛び込みました。薬剤師の資格は持っていないので、最初は業界の慣習に馴染むのに相当苦労しましたが、現場の皆様の御協力のお陰で5店舗だった薬局を、現在はグループ法人含めて9店舗までになる事が出来ました。

— タカダ薬局としては、具体的にどのような事業を展開されているのでしょうか。
神頭:千葉県エリアを中心に、地域密着型の調剤薬局を展開しています。
大きな特徴は、店舗で患者様を待つだけのスタイルから、こちらから出向く「在宅・施設訪問」へ大きく舵を切った点です。創業当初は外来の処方箋対応が中心でしたが、高齢化社会が進む中で調剤薬局の役割も大きく変化して参りました。現在は個人宅や特別養護老人ホームなどの介護施設へ薬剤師が訪問し、お薬の管理や指導を行う「訪問調剤」にも非常に力を入れています。
単に薬を渡すだけでなく、介護スタッフの方々と連携し、医療と介護と地域との橋渡し役を担うことが私たちのミッションだと考えています。
— 薬局経営者が、なぜ「見守りシステム」というハードウェアの領域に深く関わるようになったのでしょうか。
神頭:その「施設訪問」を通じて介護現場に入り込んでいたことが大きいです。50代になった頃、ロータリークラブのご縁で介護施設の理事長様とのご縁を頂きまして、そちらの施設に外国人人材紹介をさせて頂いたのがきっかけで、そちらの理事を任されるようになりました。
そこで見たのは、夜勤や排泄介助で疲弊しきっている介護職員たちの姿でした。「薬を届けるだけでは解決できない課題がある」「このままでは介護現場が崩壊してしまう」という強烈な危機感を抱いたことが、今の活動の原点です。我々は介護施設様よりお薬のお仕事を頂いている中で、薬局として介護施設の困りごとを解決するために、何か薬以外のアプローチが必要だと感じていました。
— 「フィンガルリンクコネクト」との出会いはどのようなものだったのでしょうか。
神頭:1年ほど前、友人の経営者を介してユーウエブさんのこの見守りシステムの話を聞きました。カタログを見た瞬間に「これは違うぞ」と感じ、すぐに好意にしております、埼玉県にあります介護施設の会長様他幹部の皆様をお連れしまして、開発拠点である北九州市小倉にあります介護施設様、社会福祉法人「正勇会様」まで視察に飛びました。
そこで目にしたのは、カメラでもない、自動車の技術にも使用されているミリ波レーダー・また、室温・湿度を検知するセンサー・体温を検知する温度センサーを搭載し、入居者様の身体に触れず、天井(サイズは10㎝×10㎝)に取り付けるだけで、呼吸・心拍・起き上がり・離床・就床がリアルタイムに画面表示されている光景でした。人の手と目で見守ることが「美徳」とされていた介護の世界に、とてつもないテクノロジーの波が来ていると衝撃を受けましたね。


— 提案にあたって迷いはありませんでしたか?
神頭:全くありませんでした。「美味しい料理を見つけたら、大切な人に食べさせたい」という感覚と同じです。普通なら補助金の申請を待って導入するのでしょうが、そんな時間は惜しいと提案先の施設の会長様は仰ってくれました。「関東での導入第1号にしましょう」と宣言して頂きまして、自己資金での全床導入(120室)を即決で決めて頂けました。それくらい、このミリ波レーダー技術には確信めいたものを感じて頂けました。
ミリ波レーダー技術を活用した見守りシステムとは何か?
— タカダ薬局としてこの見守りシステムをどのように扱われているのでしょうか。
神頭:私たちは単なる「販売代理店」ではありません。薬局として日常的に介護施設様へ 出入りしている強みを活かし、この見守りシステム導入施設様の声(効果)を、「介護現場の困りごと解決パートナー」として介護施設様の声を聞きながら共に提案・解決をしています。
これまでは、薬局が施設の運営体制に口を出すことは全く無かったのですが、この見守りシステムを入口として、理事長様・施設長様とより親身になって多くの相談受ける様になりました。
面白いことに、このシステム導入が決まると信頼関係が深まり、「薬の管理も全部タカダさんにお願いしたい」と、本業の調剤契約にも繋がるという相乗効果が生まれています。薬局が地域の介護相談の窓口になり、DXという解決策を提供する。この新しいビジネスモデルを確立しようとしています。

— では、その画期的なシステムはどのように開発されたのでしょうか。ユーウェブの有田さん、お願いします。
有田:開発のきっかけは、私たちユーウェブの親会社にあたる社会福祉法人「正勇会」が直面した人材の確保と言う大きな経営課題でした。福岡・北九州エリアで特別養護老人ホームなどを約700床運営しているのですが、とにかく人が集まらない。人手不足を補うために派遣会社を使うと、莫大なコストがかかり経営を圧迫します。「人を増やせないなら、機械を入れるしかない」。そう考えて3年前、まずは大手メーカーの見守りシステムを検討しました。

しかし、見積もり金額を見て愕然としました。カメラ型センサーや高機能なマットセンサーは1床あたりの単価が非常に高く……。100床の特別養護老人ホームすべてに導入しようとすると、莫大な投資金額になってしまいます。「良いものなのは分かるが、高すぎて手が出ない」というのが正直なところでした。
そこで諦めかけていた時、当法人の会長である阿部が、異業種の知人から「❏ フィンガルリンク社」という技術ベンチャーを紹介されたのです。彼らが持っていたのが、ミリ波レーダーを用いて生体情報を取得する独自の技術でした。当時の技術担当者に来てもらい話を聞くと、非常に可能性を感じる。「まだ製品としては未完成だが、うちの特別養護老人ホーム100床すべてを使って実証実験をしよう。現場で鍛え上げる代わりに、販売もやらせてくれ」と直談判し、共同開発がスタートしました。これが約1年半前のことです。

— 開発は順調でしたか?
有田:いえ、苦労の連続でした。最初の試作機は、まだ機能も限定的でしたし、最大の壁は現場の介護職員の心理的な抵抗です。「機械なんかに頼れるか」「自分たちの目で見るのが介護だ」というプライドもありました。私が1年以上施設に常駐し、夜勤にも同行して、職員一人ひとりの不満や要望を聞き続けました。
特に印象的なのが「室温・湿度センサー」の実装です。これはまさに現場の「事件」から生まれました。ある真夏の日、私が巡回に同行した際、認知症のご利用者様のお部屋がサウナのような熱気になっていたんです。ご自身でエアコンを切って窓を開けてしまわれていて……。職員さんは「これがあるから、夏場は怖くて頻繁に見回らなきゃいけない」と嘆いていました。
その声を聞いて、すぐに開発チームに「見守りシステムの管理画面で室温と湿度も見られるようにしてほしい」と要望を出しました。それが3号機から実装され、今では熱中症予防の要になっています。

— 現場の声がそのまま機能になっているのですね。製品の特長についても詳しく教えてください。
有田:「❏ フィンガルリンクコネクト」の最大の特長は、ミリ波レーダーという電波を使って、非接触で「呼吸」「心拍」「睡眠深度」「起き上がり・離床・就床」を検知できる点です。またこの度、排尿検知もリリース予定です。今後は排便、嘔吐、睡眠情報を取得出来る開発を進めております。布団や衣服を透過するので、ご利用者様は普段通り寝ているだけで測定可能です。カメラを使わないので、トイレやお風呂場などでもプライバシーを侵害せずに見守りが可能で、ご家族への同意もスムーズです。
また、大掛かりな配線工事は不要で、電源は室内コンセントに繋ぎWi-Fi環境さえあればすぐに見守りシステムとして稼働します。
他社製品に対する圧倒的な優位性は「アラート通知におけるタイムラグのなさ」です。 多くの競合製品は検知から通知まで10〜15秒かかりますが、我々は1.83秒程度で通知可能で業界最速です。転倒事故を防ぐための「起き上がり検知」において、この数秒の差が命を守ります。ミリ波レーダーでここまで精度の高いバイタル解析プログラムを組めるのは、現在フィンガルリンク社だけであり、技術的(特許取得済)には独壇場と言えます。

— 現在の導入実績と費用感はいかがでしょうか。
有田:現在、全国で約20〜25法人、ベッド数にして約2,000床への導入が進んでいます(契約ベース含む)。特別養護老人ホームだけでなく、老人保健施設、住宅型有料老人ホーム等々でも採用されています。
神頭:価格については、1台あたりの定価が約42万円(税抜・工事費別)です。他社の見守り機器の金額相場の中間に位置します。全国各自治体の補助金の対象にもなり、自治体によっては様々な費用負担を補助されるケースも多くあります。また見守り機器・インカム ・介護記録の連携で「生産性向上推進体制加算」の取得等々、実質的な負担を抑えて導入が可能です。
— 今後の展開についても教えてください。
有田:機能面では、近日中に「排尿検知」をリリース予定です。また、開発中の「浴室見守り」は、ヒートショックによる事故を防ぐ切り札になると確信しています。そして現在、神頭社長と進めているのが「個人向け(在宅介護)」の展開です。
神頭:はい。先日、大手家電量販店でテスト販売を行ったところ、すぐに購入者が現れました。定価は16万円ほど(機能限定版)ですが、購入が可能です。また介護保険の福祉用具登録済・貸与認定済(TAISコード取得済)で介護保険(レンタル適用商品)でも利用可能になります。
介護施設に入れない高齢者が増える中、自宅での「孤独死」や「異変」を早期に発見し、家族に知らせる。この見守りシステムを、施設だけでなく在宅のインフラとしても普及させていくことが、私たちの次なる使命だと考えています。
現場の声:「特別養護老人ホーム」で見えたリアルな効果
— ここからは、実際にシステムを運用されている特別養護老人ホーム「クイーンズビラ桶川」の朴さんにお話を伺います。まず、導入前は現場としてどのような課題を抱えていましたか?
朴:一番の課題は「転倒事故の防止」と、それに伴う「職員の精神的負担」でした。
導入前は「フットセンサー(足元センサー)」を使用していました。ご利用者様がベッドから降りて床のマットを踏むとナースコールが鳴る仕組みですが、誤作動も多く、逆にセンサーを避けて降りられてしまい、気づいたら転倒されていた……というケースもありました。
夜勤中は常に「いつ鳴るかわからない」「静かだけど、部屋の中で転んでいるかもしれない」という緊張感が続き、介護職員は音が鳴らなくても不安で何度も訪室していました。

— 導入後、夜勤業務は具体的にどう変わりましたか?
朴:劇的に変わったのは「夜間の定期巡視」です。これまでは1〜2時間おきに、懐中電灯を持って抜き足差し足で全室を回っていました。そっとドアを開けたつもりでも、光や音で敏感な方は起きてしまいますし、何より「見回り」自体が職員の大きな負担でした。
今はステーションのモニターを見るだけで、全員の呼吸・心拍・睡眠深度、そして室温まで一覧でリアルタイムに分かります。「ちゃんと息をしているか」「お部屋は暑すぎないか」という根源的な不安から解放され、アラートが鳴った時など、本当に必要な時だけ訪室すればよくなりました。ミリ波レーダーが24時間、私たちの目の代わりになってくれている感覚です。
— 「看取り」や急変時の対応にも変化はありましたか?
朴:はい、これは私たち現場にとって非常に大きな「守り」になりました。
特別養護老人ホームでの看取りにおいて、以前は巡視と巡視の間に息を引き取られていた場合、「いつ亡くなったのか」「最後に見た時はどうだったのか」「なぜ気づかなかったのか」と、ご家族や警察から厳しく問われることがありました。職員は何も悪いことをしていないのに、まるで責められているように感じてしまい、「もう介護の仕事を辞めたい」と思い詰めてしまうこともありました。
しかし、この見守りシステムがあれば、呼吸や心拍が停止したタイミングが秒単位で記録されますし、そこに至るまでのバイタルの変化もグラフで残ります。
過去の事例でも、急変時に警察が介入した際、「呼吸・心拍・体温の画面をすべて見せる」ことで、すぐに状況を理解してもらえました。「何時何分までは安定していましたが、急変のアラートがあり、すぐに職員が駆けつけて、救急対応しました」と、客観的なデータに基づいて説明できる。これは、職員の身の潔白を証明し、心を救うことに繋がっています。

— 神頭さんも、販売代理店としてその重要性を感じていらっしゃいますか。
神頭:その通りです。現場の職員の皆様は懸命にケアをしているのに、証拠がないばかりに厳しく疑われてしまうのはあまりに悲しいことです。このシステムは、ご利用者様を見守るだけでなく、働くスタッフの皆様を守るための「確かな証拠」にもなるんです。それが結果として離職防止にまた採用にも繋がっていると強く感じております。
— プライバシー面について、ご家族やご利用者様の反応はいかがですか?
朴:非常に好評です。以前検討したカメラ型の見守りシステムは、やはり「監視」のイメージが強く、抵抗感を示すご家族様・職員も多かったです。また職員側も映像をずっと見続けなければならず、逆に負担になってしまう懸念がありました。
一方、ミリ波レーダーは映像ではなく「データ」で検知します。布団や衣服を透過して心拍や呼吸を測れるので、ご本人の生活を一切邪魔しません。シルエットすら映らないので、入居時のご説明でも「これなら安心ね」とスムーズに同意をいただけます。
— 設置工事なども含め、現場への導入はスムーズでしたか?
朴:驚くほど簡単でした。大掛かりな工事で部屋を使えなくなることもなく、機器の電源をコンセントに繋いでWi-Fiにつなぐだけですぐに使えました。
最初は「機械に頼っていいのか」と戸惑う職員もいましたが、今では「このシステムがない夜勤なんて考えられない」と言うほど頼りにしています。特別養護老人ホームの現場において、もう手放せないインフラになっていますね。

介護DX推進がもたらす組織変革と職員・採用への好影響
— 導入に対して、現場職員からの反発はありませんでしたか?
有田:正直、最初はありました。「機械に任せるなんて手抜きだ」「温かみがない」という意見もありました。
しかし面白いことに、頑なに導入を拒む職員には共通点があったんです。それは「現状維持を強く望み、業務プロセスが変わること自体に抵抗がある」タイプの方でした。DXは業務を根本から変えてしまいますから。
結果として、そういった「変化を望まない方」は辞めていかれましたが、逆に「ミリ波レーダーという新しい技術を使って、より質の高い介護をしたい」という前向きな職員が残り、組織の新陳代謝が進みました。
— 採用面での変化はありましたか?
神頭:明確にあります。若い世代、特に介護の専門学生などは、実習に来た際にこの見守りシステムを見て「こんなに進んでいる施設で働きたい」と言ってくれます。「重労働でアナログ」という介護業界のイメージを払拭するツールとして、採用ブランディングにも大きく貢献していますね。

— 神頭さんの本業である薬局経営に、どのような相乗効果がありましたか?
神頭:これが予想外の嬉しい効果でした。今まで特別養護老人ホームなどの施設様へ、施設調剤の営業に行っても、ほとんど門前払いでした。ところが、この見守りシステムの話を持っていくと、施設長さんが身を乗り出して聞いてくれます。人手不足は全介護施設共通の悩みですから。
そうしてシステム導入が決まると、信頼関係が生まれ、「そういえばタカダさんって薬局だったよね。今の薬局に不満があるから、お薬の管理も全部タカダさんに任せたい」と依頼されるのです。見守りシステムがドアオープナーとなり、本業の拡大にも繋がっています。
— 展示会などでの反応はいかがですか?
有田:2年前、福岡の展示会に出展した当初は「ミリ波レーダー? 何それ?」という反応でした。しかし、地道に実績を積み重ねた結果、最近では「ミリ波レーダーを見に来ました」「タカダ薬局さんの導入事例を聞きたい」と指名でブースに来てくださる方が増えました。介護業界での認知度は確実に上がっています。

— コストパフォーマンスについて、経営者の視点からどうお考えですか。
神頭:安くはない投資ですが、夜勤の人員配置や採用コスト、離職防止、オムツのコスト削減等の効果を考えれば、十分にペイできる投資です。また、各種補助金の対象にもなるため、実質的な負担を抑えて導入することも可能です。何より「介護職員が辞めない」という価値はお金に代えられません。
テクノロジーは「人の温もり」を守るためにある。笑顔で働ける「新たな介護現場」の実現へ
— 神頭さんが今、肌で感じている介護現場の最大の課題について教えてください。
神頭:やはり、深刻な「人手不足」と、そこからくる「現場の疲弊」です。
2040年に向けて労働人口が激減していく中、外国人材の受け入れだけでは追いつかないのが現実です。人が足りないとどうなるか。現場の職員は休む間もなく走り回り、心身ともに余裕を失います。
私が最も恐れているのは、その余裕のなさが、施設内のコミュニケーション不足やご利用者様への「暴言」や「虐待」といった悲しい事故に繋がってしまうことです。本来は志を持って入ってきた若い職員たちが、過酷な環境の中で夢と希望を失い、心が荒んでいってしまう……。そうして離職が相次ぎ、さらに現場が苦しくなるという「負のスパイラル」を断ち切らなければなりません。
特別養護老人ホームなどの介護現場は、人生の重みを受け継ぎ、最期の輝きを支え、尊厳ある旅立ちを形にする場所です。そこで働く人が眉間に皺を寄せていては、尊厳あるケアなど不可能です。
— その課題に対し、神頭さんはどのような形で貢献し、どんな新たな介護現場を目指しているのでしょうか。
神頭:私が目指しているのは、「最期の瞬間に「ありがとう」があふれるこの場所は命の尊さを教わる神聖な学びの舎でもあります。職員が笑顔で働き、命のバトンをしっかり受け取りご利用者様を笑顔で見送れる介護現場であって欲しい」の施設です。
介護は本来、人と人との触れ合いであり、温かいものです。しかし、現代の過酷な環境下でそれを維持するには、精神論だけでは無理です。だからこそ、ミリ波レーダーのような最先端のテクノロジーが必要なんです。
この見守りシステムは、決して人間を監視する冷たい機械ではありません。職員の代わりに24時間365日、文句も言わずにご利用者様の安全を見守ってくれる「頼れる相棒」です。
夜勤の巡回や記録業務といった「機械にできること」は見守りシステムに任せる。そうして生まれた時間と心の余裕を、「その人の手を握る」「話に耳を傾ける」といった「人間にしかできない介護」に充ててほしいのです。
最期を迎える時、ご家族様から「ここで看取ってもらえて本当によかった」と感謝され、職員も「人生のフィナーレに最高の形で見送るいい仕事ができた」と誇りを持てる。そんな幸せな循環を作るインフラとして、この見守りシステムを普及させていきたいと考えています。

— 最後に、全国の介護関係者の皆様へメッセージをお願いします。
神頭:私のメッセージはシンプルです。「ここで働けて良かったと笑顔で働ける職員を、一人でも多く増やしたい」。
介護という素晴らしい仕事を持続可能なものにするためには、DXは避けて通れません。スマートフォンがなかった時代に戻れないように、一度このミリ波レーダー搭載の見守りシステムを使えば、「もうこれなしでは無理だ」と感じていただけるはずです。それは手抜きではなく、進化です。
ミリ波レーダーという技術を通じて、特別養護老人ホームをはじめとする各介護現場に安心と余裕を届け、日本の介護を「憧れの職業」に再び変えていく。そのために、私たちはこれからも現場に寄り添い続けます。ぜひ、私たちと一緒に未来の介護を作っていきましょう。
24時間、そっと寄り添う見守りを。「フィンガルリンクコネクト」
対象:介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老健)、有料・軽費老人ホーム、障害者施設など
解決する課題:
動体検知に優れるミリ波レーダーセンサーが大切な方の見守りをお手伝いします。動体検知に優れるミリ波レーダーセンサーが大切な方の見守りをお手伝いします。
・介護職員の巡視のための訪問回数の大幅な削減
・一括バイタル測定と簡単な記録管理
・多機能なシステムとリーズナブルな価格
動体検知に優れるミリ波レーダーセンサーが大切な方の見守りをお手伝いします。動体検知に優れるミリ波レーダーセンサーが大切な方の見守りをお手伝いします。
・介護職員の巡視のための訪問回数の大幅な削減
・一括バイタル測定と簡単な記録管理
・多機能なシステムとリーズナブルな価格
購入方法:❏ 弊社に直接お問合せください。
価格:1台あたりの定価が約42万円(税抜・工事費別)。❏ 詳細は弊社に直接お問合せください。

有限会社タカダ薬局
お問い合わせ
〒260-0018
千葉県千葉市中央区院内2-14-1 第一カヲルビル5階
TEL:043-222-4187/FAX:043-222-4193 WEB:http://www.takada-ph.co.jp/
千葉県千葉市中央区院内2-14-1 第一カヲルビル5階
TEL:043-222-4187/FAX:043-222-4193 WEB:http://www.takada-ph.co.jp/
神頭憲司代表取締役のプロフィール
経歴:
1990年3月 千葉経済大学卒
1990年4月 城南電設企業(株)入社(現 フィデス(株))
2005年9月 (有)タカダ薬局
2007年6月 同上 代表取締役 就任
現在に至る
1990年4月 城南電設企業(株)入社(現 フィデス(株))
2005年9月 (有)タカダ薬局
2007年6月 同上 代表取締役 就任
現在に至る
株式会社ユーウェブ|ミリ波レーダー技術で介護を変える企業
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フィンガルリンク株式会社|ミリ波技術を介護インフラへ
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ミリ波レーダー見守りシステムと介護DXがよくわかるQ&A
Q1. ミリ波レーダー見守りシステムとは何ですか?
A. ミリ波レーダー見守りシステムとは、電波の一種であるミリ波を用いて、人の動きや体動、姿勢変化などを非接触で検知する見守り技術です。カメラやマイクを使用しない方式が多く、映像や音声を取得しないため、入居者のプライバシーに配慮しながら安全確認を行える点が特徴です。介護施設や特別養護老人ホームでは、夜間帯や人手が限られる時間帯の見守り手段として注目されており、介護DXを支える基盤技術の一つとされています。
Q2. 特別養護老人ホームで導入すると、どんな効果が期待できますか?
A. 特別養護老人ホームで導入することで、夜間巡視や定期的な見回りの負担軽減が期待できます。離床や起き上がりなどの動きを検知し、必要なタイミングで通知を受け取れるため、職員は緊急度の高い対応を優先しやすくなります。また、入居者にとっても過度な訪室や声かけが減り、落ち着いた生活環境を維持しやすくなります。結果として、業務効率化と安全性の両立を図る介護DXの推進につながります。
Q3. カメラ型の見守りシステムと比べて何が違いますか?
A. ミリ波レーダー型は映像を取得しないため、プライバシーへの抵抗感が比較的少なく、特養など長期入居施設でも導入しやすい点が大きな違いです。暗所や消灯時でも検知が可能なため、夜間帯の見守りに適している点も特徴です。一方で、映像による状況確認ができないため、通知内容の設計や運用ルールを明確にすることが重要になります。施設の方針や居室環境に応じて、適切な方式を選択することが求められます。
Q4. 導入前に確認すべきポイントは何ですか?
A. 導入前には、施設運営に合った運用ができるかを多角的に確認することが重要です。具体的には、①検知できる動作や状態の範囲(離床・起き上がりなど)、②通知方法や連携先(ナースコール、スマート端末、記録システム)、③設置環境や通信インフラ、④初期費用・月額費用・保守体制、⑤個人情報や職員の運用ルール・教育体制などが挙げられます。これらを事前に整理することで、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
Q5. 見守りシステムは介護の質や職員の働き方にどう影響しますか?
A. 見守りシステムの活用により、職員は常に巡視する必要がなくなり、必要なケアに集中しやすくなります。緊急度に応じた対応が可能になることで、判断の負担や精神的ストレスの軽減にもつながります。また、データをもとにした業務の振り返りや動線改善が進み、夜勤体制や役割分担の見直しにも活用できます。こうした変化は、介護の質を保ちながら働きやすい環境を整える介護DXの推進に寄与します。
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