【在宅医療関連サービス】KSB代理店 鈴木博子代表 最終更新日:2025/06/23

注目の在宅医療関連サービスへのインタビュー取材「PICK UP!在宅医療サービス」の第2回目は静岡県磐田市にてPVC®繊維にて介護向けの寝具や装具の開発・販売を手掛ける「KSB代理店」を運営されている鈴木博子代表です。これまでの歩み、これからの介護にかける思いを熱く語っていただきました。
鈴木代表のこれまで
— 健康の原点「食」への取り組みについてお聞かせください。
食に興味を持ったのは、食に厳しかった父の影響が大きいです。「体は資本だよ」と常に言われて育ちました。私自身もお料理が好きだったので、高校卒業と同時に調理師の免許を取得しました。当時は「いつか何かの役に立つかな」くらいの気持ちでしたけれど(笑)。
結婚してからは、自分の子どもたちのために天然酵母でパンを焼いたり、父が作ってくれた無農薬の野菜を使ったりと、とにかく体に良いものを、と心がけていました。「うちではウィンナーは食べないよ」なんて、今思うと子どもたちには厳しかったかもしれませんね(笑)。
「白い卵は食べないよ」。白い卵は有精卵とは餌が違うので、白い卵は食べなかった。子どもが一人暮らしを始めた時に、お金が無くて、白い卵をしばらく冷蔵庫の中に入れておいて、友達のところから帰ってきて、冷蔵庫を開けたら卵が割れて、すごい臭い匂いがして、子供から電話が掛かってきて、「この臭い匂いはどうしたら消えるの?」と言われ、私は卵のことにうるさく言ってきました。子供が初めてそこで経験してびっくりしていました。こんな事があり、だからこそうるさく言っていました。(笑)

— ご家庭での実践から、より深く食の世界に入り込むきっかけがあったのでしょうか?
はい、決定的な出来事がありました。母が高血圧を患ったのですが、その原因の1つが市販のお味噌に含まれる塩分だったんです。そのことを病院の先生から指摘され、何気なく口にしているものが、いかに体に影響を与えるかを目の当たりにしました。本当にショックでした。この経験から、「もっと食について深く学ばなくては!」と強く思うようになり、先生方と情報交換をさせていただきながら、味噌や梅干しを手作りするようになりました。
次第に、私が作ったお味噌や梅干しを「美味しい」「体が喜ぶ感じがする」と言ってくださる方が増えてきて、「作り方を教えてほしい」と自宅に集まってくれるようになったり他で頼まれたり。和食のお店で使ってくださり、そして、これまでの活動の集大成として、令和4年に「食育ナビゲーター」の認定をいただきました。論文を提出したり、面談を受けたりと大変でしたが、静岡県では私が初めての認定者だと伺い、身の引き締まる思いでした。

— 食育ナビゲーターとして、一番伝えたいことは何ですか?
一番は「作る人の心」です。「美味しくなあれ」と愛情や感謝を込めて作ると、その気持ちは必ず食べる人に伝わって、心も体も元気にする力があると信じています。逆に、嫌々作ったお料理は、そのマイナスの気も一緒に体に入ってしまいます。だから、とにかく楽しく作ることが大切だとお伝えしています。
— もう1つの健康の原点である「睡眠」についてもお聞かせください。
はい、睡眠に関わるようになったのは、今から31年前、私自身がひどい花粉症に悩まされたのがきっかけです。当時は本当に辛くて、夜は眠れないし、鼻が詰まって食事の支度もできないほどでした。病院で処方された薬を飲み続けていたら、あるお医者様から「このままだと10年後には骨がボロボロになって、認知症になりますよ」と衝撃的な宣告をされたんです。
本当に目の前が真っ暗になりました。先生がおっしゃるには、原因の1つは私が使っていた綿の布団にあるとのことでした。ダニの温床になりやすい綿の布団が、アレルギーを悪化させていたんですね。そして先生は、私に3つの選択肢を示しました。「鼻の粘膜を焼くか、10年かけて食事療法で体質改善をするか、それとも、今すぐ寝具を変えるか」と。
人は寝ている間に汗と一緒に老廃物を出すことで体を回復させます。当時の私は薬のせいで体内に毒素が溜まっている状態でしたから、質の良い睡眠でしっかりデトックスすることが一番だと思い、「寝具を変えます!」と即決しました。
先生に紹介された特別な繊維の寝具を使い始めて2週間後、洗濯をしたら、繊維に汗や皮脂が吸着していたのか、洗濯後の排水が濁っていたのが印象的でした。あんなに苦しんだ花粉症の症状が和らいだように感じました、子どもたちも「お母さん、魔法みたいだね!」と大喜びでした。この感動的な体験が原点となり、「睡眠環境を整えることの大切さを、一人でも多くの人に伝えたい」という思いで、31年間活動を続けています。
温めて、出す。介護の現場も支えるデトックス繊維
— PVC®繊維を使い始めたころのエピソードをお願いします。
このPVC®繊維を使った寝具で体が楽になり、花粉症による不快感も軽減されたようでした。あまりの劇的な変化に、周りの友人たちも「花粉症が治ったの!?」と本当に驚きました。「ぜひ私にも紹介してほしい」という声がたくさん寄せられるようになったんです。
この素晴らしい体験を私の中だけで留めておくのはもったいない、もっと多くの人にこの快適さを届けたい、という思いが日に日に強くなっていきました。そして、この出会いから約2年後の1993年に、この製品を扱う代理店として個人事業を開業することを決意しました。
— このPVC®繊維はどのようにして生まれたものなのでしょうか?
それが、とてもユニークな始まりなのです。もともとは、競走馬のために開発されたと聞いています。お乳が張って苦しんでいる馬に、この繊維で作った布を巻いてあげたところ、すごく状態が良くなったそうなのです。その素晴らしい効果を見て、「これは人間にとっても絶対に良いものに違いない」ということで、人向けの製品開発が始まったと伺っています。
PVC®繊維の最大の特長は、なんといってもその「めぐりを促すような温かさ」です。PVC®繊維は体温に反応して、肌に触れることで体の芯からじんわりと温め、毛穴を自然に開かせてくれます。そして、睡眠中にかく汗と一緒に、体の中に溜まった老廃物を外に出す手助けをしてくれるのですよ。
もう1つ、特に介護の現場などで喜ばれているのが「ニオイが気になりにくく、快適に感じられるようになること」です。年齢と共に気になってくる体臭も、この繊維がぐんぐん吸い取ってくれるので、寝室の空気が全く違います。私の祖母も長年愛用してくれましたが、おかげでいつも快適に過ごしていました。他にも、非常に高い保温力があるのに湿気がこもらないので、一年中サラッと快適なのも大きな特長です。

— どのような製品ラインナップがあるのでしょうか?
私が最初に使った寝具から始まり、今では本当に様々な製品があります。例えば、下着やパジャマ、靴下といった肌に直接身につけるものから、スポーツ選手や体を動かすお仕事の方が愛用する保温性の高いシャツ、手軽に使えるレッグウォーマーやネックウォーマーまで、幅広いラインナップが揃っています。基本的には、肌に触れることでその良さを最も実感していただける製品が多いです。

3つの首から始める、新しい温活習慣
— オリジナル商品開発へのきっかけや想いをお聞かせください。
はい。代理店として様々な製品を扱う中で、「もっと手軽に、体の特定の悩みに寄り添えるものを作りたい」という気持ちが芽生えてきました。特に、ある病院の先生から「健康の鍵は“手首・足首・首”の3つの首を温めることにある」と教えていただいたことが大きかったです。体が冷えている方が本当に多いので、この大切な部分をピンポイントでケアできる製品があれば、きっと喜んでいただけるはずだ、と思いました。
開発にあたってこだわったのは、赤ちゃんからお年寄りまで、誰もが安心して、そして簡単に使えることです。特に在宅介護の場面では、洗濯の手間は切実な問題です。このPVC®繊維は洗濯機で丸洗いできて、驚くほどすぐに乾くので、常に清潔に使っていただけます。その手軽さも、オリジナル製品で伝えたかったことの1つです。おかげさまで、1年半前に初めて作った製品は150個がすぐに完売し、エステサロンの施術や、ご家庭でのケアに、と多くの方に使っていただいています。
— オリジナル製品「リストウォーマー」について教えてください。
こちらが「リストウォーマー」です。手首や足首に巻いて使います。マジックテープ式なので、ご自身のサイズに合わせてぴったりフィットさせられるのが特長です。寝る時やお家にいる時はもちろん、夏場のクーラーで意外と冷えるオフィスなどでも活躍しますよ。自分の体温でじんわり温めてくれるので、暑くなりすぎず、本当に快適です。こちらは両手(両足)分セットで送料込み4,980円(税込)でご提供しています。
— オリジナル製品「手首足首ウオーマー」はどういったものでしょうか?
こちらは、先ほどのリストウォーマーと同じく手首を温めるものですが、ゴムになっていてスポッと手軽にはめられるタイプです。より着脱が簡単なものが欲しいという声にお応えして作りました。「手首足首ウオーマー」は手首足首専用になりますが、機能はリストウォーマーと全く同じで、お値段も同じく送料込み4,980円(税込)です。忙しい時でもサッと使えるのが良いところです。
— 「ネックウォーマー」はいかがでしょうか。
特に喉がイガイガしやすい方や、風邪をひきやすい方にはぜひ試していただきたいです。内側が全面PVC®繊維になっていて、優しく首元を温めて喉を守ってくれます。受験を控えたお子さんや、冬の朝に犬の散歩へ行くお父さんなど、ご家族皆さんで使っていただけるように、お子様や女性向けの短いタイプ(送料込み3,800円(税込))と、男性でもゆったり使える長いタイプ(送料込み4,500円(税込))の2種類をご用意しました。
— どちらで購入できるのでしょうか?
これらはECサイトの「ツクツク!!! | モノ・コト・ゴチソウ・オメカシ・チョクバイの「おすそわけマーケットプレイス」」(❏ https://home.tsuku2.jp/)などで販売しております。サイト内の商品検索で「〇〇」と検索してください。在庫があるものばかりですので、すぐにお届けできますよ。
その温もりは、介護の希望になる。
— 在宅医療や介護の現場にどのように貢献していきたいとお考えですか?
在宅介護では、介護される方はもちろん、介護するご家族の負担も大きいのが現実です。PVC®繊維の優れた保温力やめぐりを促すような温かさは、床ずれを避けるための体位変換をサポートするやわらかい使用感や体のこわばりを和らげるのに役立ちますし、ニオイが気になりにくく、快適に感じられるので、お部屋の環境も快適に保てます。実際に、93歳で亡くなるまでこの繊維の寝具を愛用していた私の祖母は、いつも「あったかくて、気持ちがいい」と言ってくれていました。体が楽だと、心も穏やかになるんですよね。
— 介護する側にとってもメリットはいかがですか?
とても大きいと思います。何より、洗濯が楽で、すぐに乾きます。2時間ほどです。これは日々の介護において、本当に大きな助けになります。汚れても「またすぐに洗える」という安心感は、心の余裕にも繋がります。まずは手首や首元を温めるリストウォーマーやネックウォーマーといった小物からでも、手軽に取り入れていただくだけで、その違いを実感していただけると思っています。

— それでは最後に、日々、介護の現場で奮闘されている医療従事者やご家族の皆様へ、メッセージをお願いいたします。
毎日本当にお疲れ様です。介護というのは、終わりが見えないことも多く、本当に大変なお仕事だと思います。どうか一人で抱え込まず、少しでもご自身の体を労ってあげてください。私にできることは限られていますが、この製品を通じて、皆さんの心と体の負担を少しでも軽くするお手伝いができたら、これほど嬉しいことはありません。
もし現場で「こういうものがあったらもっと助かるのに」というお声があれば、ぜひ聞かせていただきたいです。実は、ある程度の数がまとまれば、30個くらいの小ロットからでも新しい製品を形にすることができるんです。皆さんと一緒に、もっと現場に寄り添ったものづくりをしていきたいです。
— 現場の声が製品になる可能性があるのですね!
はい。そして何より、まずは介護されているご自身にこそ、一度使ってみていただきたいです。介護する方が元気で笑顔でいることが、ご本人にとって一番の安心材料になるはずですから。この温かさが、皆さんの毎日に、少しでも安らぎと元気をお届けできると信じています。
KSB代理店

〒438-0806
静岡県磐田市東名576-1
TEL:090-5115-9713
静岡県磐田市東名576-1
TEL:090-5115-9713
鈴木博子代表のプロフィール
経歴:
昭和52年3月高校卒業、 昭和52年3月調理師免許。 卒業後 母の仕事を手伝いながら免許を手に。 母は東京にある長沼静きもの学院の先生であり長沼静きもの学院(豊橋校の教室長)。 昭和55年3月 小原流教授の免許。 昭和57年4月 長沼静きもの学院教授(着付け)、 昭和58年1月にオーストラリアで日本の民族衣装の交換会。 平成5年3月 個人事業開業、 KSB(株)代理店。 令和4年3月 食育ナビゲータ認定(日本病院管理教育協会)。 令和4年11月 厚生労働省評議員。 寺澤早苗先生助手。
昭和52年3月高校卒業、 昭和52年3月調理師免許。 卒業後 母の仕事を手伝いながら免許を手に。 母は東京にある長沼静きもの学院の先生であり長沼静きもの学院(豊橋校の教室長)。 昭和55年3月 小原流教授の免許。 昭和57年4月 長沼静きもの学院教授(着付け)、 昭和58年1月にオーストラリアで日本の民族衣装の交換会。 平成5年3月 個人事業開業、 KSB(株)代理店。 令和4年3月 食育ナビゲータ認定(日本病院管理教育協会)。 令和4年11月 厚生労働省評議員。 寺澤早苗先生助手。
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