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林達朗|エイチコンサル代表が語る訪問診療コンサルとレセプト代行 最終更新日:2026/05/14

合同会社エイチコンサル代表の林達朗氏は、医療事務としてキャリアをスタートし、訪問診療の現場で約10年にわたり経験を重ねてきました。現在は、訪問診療に特化したコンサルティング会社として、レセプト作成サポート、日常業務相談、施設基準相談、人材教育などを行い、医療機関の運営を支えています。林氏が掲げるのは、単なる業務代行ではなく、現場に寄り添う「バーチャル事務長」としての支援です。林達朗氏が医療に出会った原点、訪問診療に感動した理由、エイチコンサル設立の背景、そしてBPOやAI活用を見据えたこれからの医療事務支援について語ります。

訪問診療コンサルとして現場を支えるエイチコンサルの想い

はじめまして、合同会社エイチコンサル代表の林です。エイチコンサルは訪問診療をメインとしたコンサルティング会社です。
しかし、会社というよりも自らのキャラクターで本気勝負しています。コンサルなんて格好良いものではなく、泥臭くひたすらにレセプト作成のサポートや日常業務の相談等をリアルタイムに受けている状況です。
書類対応1枚、電話対応1件でも現場は悩みます。「早いはタダで喜ばれる」とにかくレスポンスに注力しつつ、正確な根拠とともに対応を相談/指導している日々を過ごしています。
そんな私ですが、林達朗としての過去から、エイチコンサルとして未来のお話をさせてください。
(左)クリニック事務次長時代・(右)コンサル先医療機関へ「レセプト」を提出
(左)クリニック事務次長時代・(右)コンサル先のレセプト提出

医療事務から始まった林達朗のキャリアと原点

私の身内には医療業界の人はおりません。全く医療には縁もゆかりもありませんでした。
大学時代にたまたま応募した「紙カルテやレントゲン整理」のアルバイトをきっかけに現在に至っています。
そこで「医療事務の資格を取ってみないか?」と声をかけられ、学生として時間を持て余していた私は勧められるがまま、ニチイ学館に通うことになりました。
大学4年生、就活をしながらも全くやりたいことが見つけられなかった私は、藁にも縋る気持ちで資格を取得するわけです。そのまま医療事務の資格を元に、地域の中規模病院の医事課職員として社会人人生がスタートしました。
「医療事務か、楽そうだな」「座っていられる仕事はいいな」そんな私の甘い考えは一瞬で吹き飛ぶことになるのです。

医療現場で培った対応力と事務長に求められる現場感覚

働いて真っ先に感じたことは、「医療事務って、ものすごい体力勝負だ」ということ。
幸い当時は体育会系(?)でしたので、地下のカルテ倉庫まで紙カルテを探しに走ったり、受付でずっと立ちっぱなし等こなしながら順調に業務を習得していきました。そのうち会計入力もするようになり、徐々に医療事務としての力をつけていくわけです。
体力も必要でしたが、社会人1年生が誰しも経験することですが精神的にもくるわけです。特に先生は怖かったですね、本当に話かけることすら難しいと当時は感じていました。
一度自分の知識が足りないことを怒られた時は本気で凹んでいました(経験の浅い私にそんな難しいことを聞くなよと悪い心も出るわけです)が、少し生意気で上昇志向の強かった私は比較的順調なキャリアを歩んでいきました。
医療事務

訪問診療との出会いが生んだ在宅医療への感動と使命感

社会人として始めて働いた病院は5年程で退職。
自らの目標であった「30歳まで医療国家資格を取る」を達成するべく「鍼灸師」を志すわけです。
将来開業できるという点に魅力を感じて選択しました。その頃から「自分で何かをやりたい」という傾向は確かにあったのだと思います。本当に貧乏学生(ルームシェア等)しながら、何とか鍼灸師資格を取得。
ただ、次に私が選んだのは、「もう1度医療業界で事務としてきちんと働いてみよう」という選択でした。
そこで奇跡的に出会ったのが、当時まだ珍しい「訪問診療」でした。
勤務初日から理事長先生より「運転してくれ」や「白衣きてくれ」などと言われ、全く訳もわからず鞄持ちとして一緒に同行したわけです。一緒に診察を回りながら、体中に電撃が走ったことを鮮明に覚えています。
自分はこれからこの仕事をずっとするだろうとその時に感じたわけです。
それから約10年、数多くのお看取りや困難事例への対応を経験し、多くの感謝が積み重なり感動状態。医療の中でも特に「訪問診療」に心から感動したわけでした。

訪問診療コンサルとしてエイチコンサル設立

「40歳で独立する、社長と呼ばれたい」そんな邪な気持ちは、私の根拠なき自信により達成されます。
技術や知識には自信があったものの、「それが本当に仕事として成り立つのか」という不安もあり、当初は半信半疑でした。
しかし、約10年間にわたり札幌市内で築いてきたコミュニティと、自身の独立のタイミングが重なり、さまざまな関係者の皆さまから仕事のご依頼をいただくことができました。
もちろん、ここに至るまでには奇跡のような出会いもあれば、書ききれないほどの失敗や葛藤もありました。その一つひとつが、エイチコンサルとしての大切な経験となり、現在の土台になっています。
また、独立当初は慣れない電子カルテもありましたが、経験を重ねる中で対応できる種類が増え、現在では約7種類の電子カルテを扱えるようになりました。
おかげさまで1年目から順調に事業を進めることができ、2023年12月22日に法人化するに至りました。
Instagramにて日々発信中
Instagramにて日々発信中

レセプト代行・BPO・バーチャル事務長で訪問診療クリニックを支援

一番の特徴は現場力につきます。
約10年の間、約3,000人の在宅患者を抱える医療法人におりまして、あらゆる相談を受け続けた結果、恐らく通常の医療機関での100年分の経験をしたと自負しています。
また、それに伴う組織化・効率化の経験は、まさにエイチコンサルの礎となっています。
この力をつけさせてくれたことには本当に感謝しかなく、必ず恩返しをすると決めています。よって、コンサル先からのご質問の多くは私がすでに経験したことであり、過去の記憶や根拠から返答しているということです。
最近は、「BPO=ビジネス・プロセス・アウトソーシング」なんて格好の良い言葉をよく耳にします。
「エイチコンサルは訪問診療に特化したBPOを展開する会社です」ということになります。
事務所風景
工場化しつつある事務所。レセプト時期は缶詰め状態で作業遂行。
【主な仕事内容】
① レセプト作成サポート/提出まで
② 日常業務のあらゆる相談
③ 施設基準相談
④ 面接の立ち合い等採用に係る相談
⑤ 訪問診療に特化した人材教育
⑥ 他業種のマッチング(社労士/HP会社等)
私はこれらを「バーチャル事務長」と呼んでいます。
1医療機関1事務長が当たり前と思っていましたが、やはりこれだけ多くの訪問診療をメインとしたクリニックが出来てしまうと人材が間に合いません。
特に出来る人は複数の医療機関の事務長をこなす、そんな時代にしたいと考えています。
2026年4月現在では、1株式会社、13医療機関にて合計2,741名のサポートをさせていただいております。

AI時代のレセプト業務と訪問診療BPOが目指す医療現場の効率化

嘘のようですが、一番は何者でもない自分をここまでにしてくれた「医療への恩返し」を考えています。
経営者としてはヒヨッ子すぎて生意気ですが、合同会社にしたのも現在は特に大きく儲けたいとかそういった気持ちはあまりなく、一定稼ぎつつ困っている人達を助けたい。
自分が怖かった医療業界、あまりに非効率な医療業界、ハラスメントが多い医療業界。本当に多くにそういった事例を見すぎたため、エイチコンサルは「医療業界の世界平和」を掲げています。
AIやICTが急速に入ってきている昨今、「訪問診療においての最適解」をいち早く導き出し、効率化や組織化に寄与したいと考えています。
「ひまわり事務長」にてラジオ出演(左)・参考書である「たんぽぽ先生」の書籍(右)
【エイチコンサルが掲げている主な目標】
01 いかに人を雇わずにクリニックを運営できるか(BPOを利用)
コンサル相談の多くは人の問題です。相談の9割はそうであるといって過言ではありません。技術的な問題というよりは、人の問題。これを解決する方法は難しく、そもそも多く雇わない方が良いという結論に達しました。私のコンサル先には、医療事務員がいないクリニックもあります。特にレセプトという医療機関運営の肝となる部分は、自前の職員に任せるよりは専門家集団に任せた方が組織リスクもグッと下がるわけで、そして採用もしやすくなります。
02 異業種、特に男性職員の取り込み
女性比率が圧倒的に高い医療業界ですが、組織的な観点からはいびつな状態です。決して女性の比率が高いこと自体が問題というわけではありませんが、男性比率を一定程度は上げる必要があると感じています。出来れば50:50、どうしても医事課は女性が多くなりますので、相談員等では積極的な男性職員の雇用をおすすめしています。また、医療業界という独特な文化について一般的なモノサシが多く必要となる訪問診療業界。元気な異業種をどう取り込めるか、これはかなり組織発展に影響します。理念やマインドを共感できる人材を抱えると良いでしょう。エイチコンサルは人材教育にも力を入れています。
03 不幸の除去と感動のお裾分け
私自身が医療事務でしたからよくわかるのですが、医療事務は基本的に大きな目標や多く稼ぎたい人が積極的に選ぶ職種ではありません。しかも業界的には基本的に低賃金です。ここは充分な業界人材への理解が必要です。ようやくベースアップ評価料にも事務職員が入りましたが、院長等医療者が求める内容と事務方との受け取りには常々温度差があります。ただ、医療には多くの感動が潜んでいます。私自身が感じてきた現場での感動ややりがいを体感できないまま、医療業界を離れてしまう人をどれだけ減らせるか。そのことも、同時に大切な課題として考えています。
04 AIを使用したレセプト作成と工場化
遠からずレセプト作業はAIにより無くなると確信しています。音声認識等グッと実用性のあるAIサービスが続々と出てきています。またエイチコンサルとして、札幌市内全ての訪問診療クリニックのレセプトを一括で行いたいと考えています(=工場化)。それぞれコンサル先で同じことを「教えて→辞めて→また教えて」の繰り返しですので、そもそも一括にできないものかと考えています。
05 自らが地域包括ケアシステムを目指す
「世界平和」を掲げて実際に話をしていますから、「ちょっとおかしい人?」と思われているかもしれません。ここには「医療への恩返し」の気持ちが潜んでいます。先日も私が事務局長をしている勉強会にて、コンサル先の先生同士の交流をしていただきました。いわゆるBCPを念頭にしています。いつ病気するかもしれない、何かあるかもしれない。開業している先生方は基本おひとりでやられることが多いので、そういった繋ぎを自らがハブとなり、その輪をどんどんと広げられないかと考えています。あらゆる業種・異業種とも連携し、国が掲げている「地域包括ケアシステム」の答えを導き出せないかと思い動いています。
30歳で医療国家資格取得、40歳で独立、50歳で上記目標達成。
自らきちんとゴールを決めて歩んできましたので、きっと達成できると確信しています。
現在42歳(もうすぐ43歳)ですので後7年。50歳からの目標もすでに決めていますので、粛々と邁進していきたいと思います。

訪問診療に特化したBPO支援を行う合同会社エイチコンサル

〒004-0041 北海道札幌市厚別区大谷地東5-5-15-205
EMAIL:info@hconsulting.jp
Instagram:https://www.instagram.com/h_consulting_llc/

林達朗代表のプロフィール|医療事務20年・訪問診療10年の実績

林達朗代表のプロフィール

経歴:

北海道釧路市出身。大学卒業後、医療事務として病院勤務。
その後は、鍼灸師・パソコン学校/医療事務講師を経て、30歳で訪問診療に出会う。
事務長等役職を歴任し、40歳で合同会社エイチコンサルを起業。
20以上の医療機関/株式会社と業務提携。
医療事務20年・訪問診療10年の経験から、あらゆる運営の困りごとを解決=訪問診療の世界平和を目指しています。
現在に至る

訪問診療コンサル・レセプト代行・バーチャル事務長に関するよくある質問

レセプト業務
Q1. 訪問診療コンサルとは何ですか?
A. 訪問診療コンサルとは、在宅医療や訪問診療を行う医療機関に対して、運営体制づくり、レセプト業務、施設基準、スタッフ教育、業務改善などを支援するサービスです。外来診療とは異なり、訪問診療ではスケジュール管理、算定ルール、連携先との調整、書類対応などが複雑になりやすいため、現場経験を持つ専門家の支援が役立ちます。
Q2. レセプト代行ではどのような業務を依頼できますか?
A. レセプト代行では、診療報酬請求に関する確認、入力、点検、請求前チェック、返戻・査定対応の相談などを依頼できる場合があります。特に訪問診療では、在宅時医学総合管理料、往診料、訪問看護指示書、看取り対応など、算定に注意が必要な項目が多いため、専門的な知識を持つ外部支援を活用することで、事務負担の軽減や請求精度の向上が期待できます。
Q3. バーチャル事務長とはどのような役割ですか?
A. バーチャル事務長とは、常勤の事務長を院内に置くのではなく、外部の専門家がオンラインや必要に応じた相談対応を通じて、医療機関の運営を支援する仕組みです。レセプトや医療事務だけでなく、業務フローの見直し、スタッフ教育、採用相談、施設基準の確認、院内体制づくりなど、事務長的な役割を外部から補う点が特徴です。
Q4. 訪問診療クリニックがBPOを活用するメリットは何ですか?
A. 訪問診療クリニックがBPOを活用するメリットは、事務業務の負担を軽減し、医師や看護師、事務スタッフが本来の業務に集中しやすくなることです。特にレセプト、書類作成、請求確認、業務マニュアル整備などを外部に委託することで、属人化の防止や業務品質の安定化につながります。人材採用が難しい地域や小規模クリニックでも、専門的な支援を受けやすくなります。
Q5. 訪問診療コンサルやレセプト代行はどのような医療機関に向いていますか?
A. 訪問診療コンサルやレセプト代行は、これから訪問診療を始めたい医療機関、訪問診療の患者数が増えて事務負担が大きくなっているクリニック、レセプト業務に不安がある医療機関、事務長や経験者の採用が難しい医療機関に向いています。また、在宅医療の制度や診療報酬に詳しい人材が院内に少ない場合にも、外部の専門家による継続的な支援が有効です。