「どこで、どんな状態でも、安心して自分らしく過ごせるように」

私が在宅医療と出会ったのは2013年のことでした。大学病院に勤務していた当時、在宅クリニックの非常勤医師として、主に認知症の患者さんを対象に訪問診療に関わるようになりました。

大学病院では問診・診察に加え、MRIをはじめとする各種検査によって病態を解明し、治療につなげていくことが主な役割でした。生活が困難になれば入院を勧め、主治医として病院内で関わることが中心でした。しかし、在宅医療に関わるようになると、多くの患者さんが「ほぼ在宅、時々入院」という過ごし方をされていることに気づきました。

外来クリニックでは生活背景を患者さんやご家族から聞き取る形でしたが、訪問診療では実際の生活環境に足を運び、その中で生きる人々を診察します。本人・家族の生活での困りごと、これからどのように暮らしていきたいかを共有しながら、医師と患者さん、そしてご家族が「人と人」として向き合い、信頼を土台に治療とケアを行う現場に身を置くようになりました。

住み慣れたご自宅で、大切な人たちに囲まれて、自分らしく最期まで過ごす。—— そんな医療のあり方を目の当たりにする一方で、外来主治医だった頃は、退院後の生活に関わることはほとんどありませんでした。

在宅医療に10年以上携わる中で、多くの現場を経験し、次第に確信したことがあります。それは、残されたご家族にとって、療養生活が苦しい思い出にならないようにするためには、「本人と家族の人生を支える医療」が必要だということです。

これこそが、私が本当に提供したい医療だと強く感じ、2019年12月1日ごうホームクリニックを開設しました。

大切にしている患者さん中心の医療
私たちは、すべての患者さんとご家族にとって、「安心できる生活」と「納得できる人生」を支える存在でありたいと考えています。

病状や生活背景が異なるなか、それぞれの思いや希望に耳を傾け、「後悔ができる限り少ない意思決定」ができるよう、共に考えていきます。そのために、相手の言葉や表情に込められた多くのメッセージを丁寧に受け取り、信頼関係の構築に力を注いでいます。

患者さんとご家族の皆様へ
ごうホームクリニックは、24時間365日体制で、患者さんとご家族の不安に寄り添いながら、安心して療養できるよう支援します。

通院が難しくなった方、住み慣れた場所で最期を迎えたいと願う方に対して、緩和ケアを含めた医療を提供します。

「家で最期まで過ごしたい」「病院にはもう通えない」——そんなときは、どうぞご相談ください。
「最期まで自宅で過ごせるか分からない」「病院の利用も選択肢に入れたい」——そんなお気持ちにも寄り添い、病院とのスムーズな連携を行いますので、安心してご相談ください。

たとえ困難な場面であっても、私たちは地域の医療・介護関係者と連携し、「いま、目の前にいるその人の生活」に真摯に向き合い続けます。

医療・介護従事者の皆様へ
在宅医療は、地域の医療・介護関係者の皆様との連携なしには成り立ちません。

私たちは、病院から在宅への円滑な移行支援、訪問看護ステーションやケアマネジャーとの情報共有、必要時の迅速な医療介入を重視しています。

どのような疾患や生活背景であっても、在宅医療を希望される方をお断りすることはありません。

「在宅医療に移行すべきか悩んでいる」
「病院と並行して、在宅のサポートを始めたい」
「この方は本当に自宅で過ごせるのか確かめたい」
「病院で行っていた処置は、在宅でも可能なのか」

こうしたご相談にも柔軟に対応しております。ぜひお気軽にご連絡ください。

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