【訪問看護Q&A】PART1 訪問看護の基本概要 最終更新日:2024/11/19
訪問看護に関するQ&A集です。PART1からPART8まで計74問を掲載します。PART1では「訪問看護の基本概要」に関する8問です。
Q1 訪問看護とは何ですか?
訪問看護は、看護師が患者の自宅を訪問して医療やリハビリテーションを提供するサービスです。患者の健康状態をチェックし、必要な医療処置を行うことで、病院でのケアと同じケアを自宅で受けることが可能となります。
2022年のデータによれば、日本全国で94.3 万人*1の患者が訪問看護を利用しており、その数は年々増加しています。
[参考文献]
Q2 訪問看護の対象者は誰ですか?
訪問看護の対象者は、医師の指示がある患者で、以下のような方々が含まれます。
高齢者や慢性疾患を持つ方:長期的なケアが必要な方
退院後の自宅療養が必要な方:手術後や急性期治療後に自宅でのフォローアップが必要な方
重度の障害を持つ方:日常生活に専門的なサポートが必要な方
がん末期や緩和ケアが必要な方:症状管理や痛みのコントロールが求められる方。
Q3 訪問看護のサービス内容は何ですか?
訪問看護のサービス内容には以下が含まれます。
バイタルサインのチェック:血圧、脈拍、体温測定などの基本的な検査
薬の管理と指導:服薬のサポートや管理、指導
医療処置:インスリン注射、点滴、褥瘡処置などの専門的ケア
リハビリテーション:理学療法士や作業療法士による運動療法や作業療法
日常生活の支援:入浴介助、排泄介助、食事の準備と指導
また、患者や家族への教育や心理的サポートも重要な役割です。
Q4 訪問看護の利用方法は?
訪問看護を利用するためには、まず主治医に相談し、「訪問看護指示書」を発行してもらいます。その後、訪問看護ステーションに連絡し、サービスの内容やスケジュールを決定します。
ケアプランの作成には、ケアマネジャーも関与することが多いです。一般的には、利用者の状態やニーズに基づいて、訪問回数や内容が調整されます。基本介護保険を利用しますが、場合によっては医療保険を利用します。
Q5 訪問看護の費用はどのくらいですか?
訪問看護の費用は、介護保険または医療保険でカバーされることが多く、自己負担額は一般的に1割から3割です。具体的な費用は、訪問時間や提供されるサービス内容によって異なりますが、例えば20分未満の訪問で約300円、1時間半の訪問で約1000円が自己負担額の目安です。
高額療養費制度も利用できるため、月額の自己負担額が一定額を超えると払い戻しが受けられます。
Q6 訪問看護のスケジュールと頻度は?
訪問看護のスケジュールと頻度は、患者の状態やニーズに応じて決定されます。介護保険の場合、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき、必要な訪問回数と時間が決められます。一般的には週1~2回の訪問が多いですが、医療保険を利用する場合は週3回までの訪問が標準です。
特定の疾病や緊急時には、「特別訪問看護指示書」が発行され、週4回以上の訪問が可能となり医療保険の利用となります。
Q7 訪問看護における家族の役割は?
訪問看護において、家族は重要な役割を果たします。日常生活のサポートや、緊急時の対応、看護師の指導に基づくケアを行うことが求められます。
家族の協力があることで、患者は安心して自宅で療養できる環境が整います。また、訪問看護師が提供する介護指導や精神的サポートも家族にとって重要です。
Q8 訪問看護の質を評価するポイントは?
訪問看護の質を評価する際のポイントには、看護師の対応の迅速さや専門性、ケアの内容や効果、患者や家族の満足度、サービス提供者とのコミュニケーションの良さなどが含まれます。ステーションによって得意とする分野があります。
定期的にフィードバックを行い、サービスの質を向上させる取り組みが重要です。また、利用者の個別のニーズに応じた柔軟な対応が求められます。
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