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白土文也弁護士に聞く|相続対策(遺言書)・認知症対策(任意後見・家族信託)について 最終更新日:2026/04/21

白土文也弁護士に聞く|相続対策(遺言書)・認知症対策(任意後見・家族信託)について
「争いが起きてから解決する」のではなく、「争いを未然に防ぐ」。そんな予防法務の考え方を、調布市から地域に広げているのが、弁護士法人しらと総合法律事務所の白土文也代表弁護士です。この記事では、司法試験合格までの歩みや事務所設立の背景に加え、遺言書の大切さ、認知症による資産凍結への備え、任意後見・家族信託の活用について詳しく紹介します。調布市・三鷹市で、医療・介護とも手を取り合いながら安心を支える取り組みに注目です。

司法試験合格までの9年と、調布市で切り拓いた「予防法務」への道

— まずは、弁護士を志した原点と学生時代について教えてください。

弁護士を目指す意識を持ったのはかなり早かったです。小学生の頃には司法試験という非常に難しい試験があることを知っていましたし、中学生になると弁護士ドラマなどの影響もあり、将来の職業として具体的にイメージするようになりました。高校1年生の時には、もう弁護士になると決めていましたね。その後、中央大学法学部に進学したのですが、在学中は格闘技のテコンドーに情熱を注ぎ、大会に出場するなど格闘技に打ち込む日々を送りました。司法試験を見据えた本格的な研鑽は、大学卒業後に予備校へ通い始めてからが本当のスタートとなりました。
白土文也代表弁護士

— そこから合格まではかなりの年月を要したとお聞きしました。

はい、最終的に合格したのは32歳の時でした。当時の司法試験は合格率わずか3%という過酷な時代で、私の20代は、世間的には「失われた10年」と言えるほど試験勉強一色の生活でした。6回目までの受験では良い成績が出ず、本当に苦しい時期が続きましたが、自分なりの目標を立てて、徹底的に自己分析を行うようにしたんです。辿り着いた結論は、法律用語という難しい言葉をそのまま捉えるのではなく、日常用語に置き換えて誰にでも説明できるレベルまでになること。最後の3年間は、寝る時も食事中も予備校のカセットテープを聴き続け、常に頭の中に法律がある状態を作り、ようやく9回目で合格を掴み取りました。
判例六法

— 合格後、すぐに弁護士事務所ではなく、ベンチャー企業へ入社されたのはなぜですか。

2005年の合格当時、私は弁護士という資格を単なるゴールではなく、ビジネスや政治への道の可能性を広げるための武器だと考えていました。アメリカの弁護士のように、資格を活かして多様な世界で活躍する姿に憧れていたんです。そこで、縁あってマンションの一室からスタートしたばかりの、まだ社員も売上もないベンチャー企業へ飛び込みました。その会社は歯科医療従事者向けのウェブサービスを立ち上げようとしており、私は、歯科医院への飛び込み営業から、社長と共に行うベンチャーキャピタルや上場企業オーナーへの資金調達プレゼンまで、泥臭い仕事を何でもこなしました。この経験が、現在の私の基盤となっています。

— その後、司法修習を経て、再びその企業をサポートされたと伺いました。

2年間の勤務でビジネスの面白さと厳しさを学んだ後、1年半の司法修習を経て、2009年にようやく弁護士登録をしました。都内の法律事務所に就職してからも、顧問弁護士という形で古巣のベンチャー企業を支え続けました。ゼロから作り上げた組織が成長していく過程を法的にサポートすることに、これまでにないやりがいを感じました。

— そこからなぜ上海、そして自身の事務所設立へと進まれたのでしょうか。

弁護士になって3年経過した39歳の時、過去に担当した訴訟事件で協力をお願いした上海の法律事務所からの誘いで上海へ行く機会を得ました。中国語は全く話せませんでしたが、半年間の猛勉強を経て現地に渡り、約1年ほど、中国法務を学びました。それまでの紛争解決中心の業務とは違い、企業が健全に発展するための予防法務に触れることで、「中小企業や個人の方々に対して、揉める前のサポートを届けたい」という思いが強くなったのです。2014年に帰国し、私が拠点に選んだのが大学時代から司法試験受験時代、そしてベンチャー企業勤務時代に住んでいた調布市でした。企業と同じように、個人のご家庭でも、遺言書や認知症への備えとしての任意後見・家族信託 があれば、多くのトラブルは未然に防げます。そうした予防法務の考えを調布市・三鷹市の地域に根付かせたいと考え、自身の事務所を設立しました。
弁護士法人しらと総合法律事務所

地域最大級の体制で支える、調布市・三鷹市の予防法務と相続対策

— 2014年に「白土文也法律事務所」を設立され、現在は「弁護士法人しらと総合法律事務所」へと発展しています。設立の目的や理念について詳しくお聞かせください。

上海から帰国し、調布市で事務所を構えた背景には、紛争が起こってから解決するのではなく、紛争を未然に防ぐ「予防法務」を個人の生活の中にも浸透させたいという強い思いがありました。病気であれば、今は健康診断を受けることが当たり前になっていて、何か問題があればその対策をします。法律においても、事前にしっかり対策をしておけば防げる問題というのは、実はたくさんあるのです。遺言書を作成したり、認知症に備えて任意後見・家族信託 を検討したりすることは、将来の「争い」や「トラブル」という病気を防ぐための備えです。地域の方々が、まだ元気で余力があるうちに法的対策を講じることで、ご自身やご家族の未来を確かなものにしてほしい。そうした「安心の備え」を、調布市・三鷹市といった地域に密着してサポートし続けることが、設立以来の理念であり目的です。
調布オフィス

— 事務所の体制は、設立当初からどのように変わっていったのでしょうか。

最初は、本当に何もないところからのスタートでした。最初の9ヶ月間は事務員もおらず、たった一人でポツンとデスクに座っていましたね。ですが徐々に仕事が増え、1年目の途中で事務員を採用し、2年目には初めての弁護士を、3年目が終わる頃には2人目の弁護士を迎えました。そして、設立10周年にあたる2024年には、さらなる組織の充実を目指して弁護士法人化を果たしました。現在は調布オフィスのほかに三鷹武蔵野オフィスも展開し、私を含めて7名の弁護士が在籍しています。

— 7名の弁護士が在籍されているというのは、この地域ではかなり大きな規模ですね。

そうですね。調布市や三鷹市では、弁護士一人の個人事務所が多いと思います。また、当事務所のように、一定の規模を持ちながら、その全員が組織として機能している事務所は珍しいという自負があります。多くの法律事務所は、複数の弁護士がいても仕事はバラバラという「寄り合い所帯」になりがちですが、うちは違います。私が代表経営者として全体を統括し、全スタッフが同じ理念を共有して働く一つのチームです。
調布オフィス在籍弁護士

— 「チーム」であることによる強みや、具体的な特長はどのような点にありますか。

最大の強みは、週に3回、必ず全員で実施しているミーティングです。そこで、新規のご相談内容や、判断の難しい難案件について情報を共有し、意見交換を行っています。一人の弁護士が経験していないことでも、他の6人が経験していることが多々あります。各弁護士の専門性や持ち味を活かし、チーム全員の知恵を結集して一つの案件に臨めるため、解決の質が圧倒的に高まります。また、当事務所は相続に関するご相談に注力しており、毎月平均して30件程度の相続に関する新規相談をお受けしています。もちろん、それ以外にも、企業法務や相続以外の個人の方のご相談もお受けしている状況です。この豊富な経験値をチーム全体で蓄積していることが、他にはない強力な特長となっています。
会議の様子

相続対策(遺言書)・認知症対策(任意後見・家族信託)――弁護士が伝える「備え」の3箇条

— 白土さんが、地域の皆さまに事例を交えて特にお伝えしたいことが3つあると伺いました。まず1つ目、遺言書についてお聞かせください。

私はとにかく、適切な遺言書を書いていただきたいと切に願っています。作成しておけば防げたはずの泥沼化した深刻な争いを、これまで嫌というほど見てきたからです。特に注意が必要なのは、お子さまのいないご夫婦です。例えば、旦那さまが亡くなった際、多くの方は「奥さんが全財産を継ぐのが当たり前」と考えがちですが、法律上は、例えば、旦那さまのご兄弟も相続人になります。ここでもし奥さまとご兄弟の仲が疎遠であったり、折り合いが悪かったりすると、遺産分割協議が全く進まないという事態に陥ります。奥さまが住み慣れた自宅を売らざるを得なくなるような最悪のケースも見てきました。
白土文也代表弁護士

— その悲劇を、遺言書一枚で回避できるということでしょうか。

その通りです。遺言書に「妻に全財産を相続させる」と一筆書いておくだけで解決します。実は、亡くなった方の兄弟には「遺留分」という、法律で最低限保証された取り分がありません。つまり、旦那さまが意思表示をしておけば、ご兄弟は一切口出しができないのです。当事務所では、内容に不備のない公正証書での作成を推奨しており、一定の費用はかかりますが、これで遺された奥さまの生活と平穏が守られると考えれば、決して高い買い物ではないはずです。

— 2つ目の提言、認知症への備えについても具体的に教えてください。

今は人生100年時代ですから、認知症になるリスクは誰にでもあります。何も対策をしないまま完全に判断能力を失ってしまうと、預金の引き出しや自宅の売却、介護施設の入所契約といったあらゆる契約行為ができなくなります。これが「資産凍結」の実態です。ご家族がキャッシュカードでATMから少額を引き出すことは事実上可能かもしれませんが、まとまったお金を動かそうとした瞬間に銀行の窓口で止められてしまいます。こうなると、裁判所が選ぶ後見人が財産を管理する「成年後見」しか道がなくなりますが、見ず知らずの専門家が選任され、ご家族ですら財産の状況が把握できなくなることに不満を抱く方も多いのが現状です。

— そうなる前にできる対策が、任意後見・家族信託なのですね。

はい。まだお元気なうちに、将来もしものことがあった際の代理人を自分で決めておく任意後見やご家族に財産の管理を託す家族信託 を活用してほしいのです。自分の財産を誰に、どう守ってほしいかを今のうちに契約という形で固めておく。これは保険に入るのと同じ感覚です。認知症の進行スピードは、私たちが思う以上に早いことがあります。70歳後半から80歳を一つの目安として、あるいは少しでも「弱ってきたかな」と感じる前に、早めに検討することが、自分らしい老後を守る鍵となります。

— 3つ目の提言として、「気軽に弁護士に相談してほしい」とのことですが、ハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。

確かに、弁護士は紛争になってから行くところだというイメージが根強いですね。しかし、紛争のパターンを最も知っているのは弁護士です。だからこそ、どうすれば紛争にならないかも一番よく分かっています。紛争を予防するという観点で相続対策・認知症対策について弁護士にも相談して頂きたいと考えております。
調布オフィス在籍弁護士

遺言書や任意後見・家族信託の訪問相談に対応、外出が困難な方にも安心の備えを

— 事務所へ足を運ぶのが難しい高齢者の方も多いと思いますが、訪問相談などは行っていますか。

はい、もちろんです。遺言書の作成や任意後見・家族信託の設計をしたいと考えていても、お体が不自由で事務所まで来られないという方はたくさんいらっしゃいます。そのため、当事務所では 調布市・三鷹市を中心とした周辺エリアの高齢者施設や病院への訪問相談を積極的に行っています。
遺言書

— 訪問相談の対象となるエリアや、申し込み方法を教えてください。

基本的には地元の調布市・三鷹市やその周辺自治体がメインですが、ご要望があれば遠方へもお伺いします。これまでで一番遠いところでは、千葉県の木更津まで足を運んだ案件もありました。お申し込みは、お電話一本いただくか、当事務所のホームページにあるお問い合わせフォームからメールを送っていただければ大丈夫です。

— 施設や病院にお伺いする際、特に気をつけていることはありますか。

ご本人の判断能力の低下スピードに、常に気を配っています。ご家族からお話を伺っている時はしっかりされているように見えても、実際に施設へお伺いするまでの間に認知症の症状が急激に進んでしまうケースを目にしてきました。法律行為には本人の確かな意思能力が必要ですので、症状が進んでしまうとせっかくの対策も「手遅れ」になってしまいます。我々から見ると、ご家族の対応が少しのんびりし過ぎていると感じることもあるので、必要性を感じたら躊躇せずに、一日でも早く動いてほしいとお伝えしています。

— 身寄りがない入居者さまの場合でも、相談は可能でしょうか。

もちろんです。特に身寄りがない方、あるいはご家族が遠方で疎遠な方にとって、日々接している介護スタッフの皆さまは唯一無二の頼れる存在です。実際、看護師さんが運営されている自費サービスの会社から、「身寄りのない入居者さまのために法的対策をしたい」とご相談をいただき、車椅子で事務所まで連れてきてくださった事例もありました。スタッフの方が入居者さまの将来の不安を察知し、私たちのような専門家に繋いでくださることは、ご本人の尊厳を守るためにも非常に重要なことです。弁護士に相談するということは、決して揉め事を起こすためではなく、穏やかな最後を約束するための「予防」であるということを、施設や医療機関の皆さまにもぜひ知っていただきたいですね。
弁護士法人しらと総合法律事務所 相続対策

調布市・三鷹市で、医療・介護と連携して「安心」を備える

— 事務所の今後の展開について、特に医療・介護・終活の分野における展望をお聞かせください。

私たちの目標は非常に明確です。相続や認知症に伴う法的トラブルで苦しむ方を一人でも減らしていくことです。そのために、現在7名いる弁護士や事務スタッフの体制をさらに拡充し、皆さまがより気軽に立ち寄れるような拠点展開も検討しています。また、当事務所では医療法人やクリニックの事業承継なども年間で数件手がけており、直近でも産婦人科の承継案件などをサポートしました。今後はこうした医療機関の経営サポートと、患者さま個人の遺言書作成などの終活支援を両輪で回し、地域の医療・介護インフラを法的な側面から支える存在になりたいと考えています。
弁護士法人しらと総合法律事務所 六法全書

— 在宅医療や介護の現場で働くスタッフの皆さまとの連携については、どのようにお考えですか。

介護や医療の最前線にいるスタッフの方々こそが、利用者さまの不安に最も早く気づける方々です。身寄りがない、あるいはご家族が遠方で、認知症が進むことに大きな不安を抱えている高齢者の方は少なくありません。弁護士は通常、紛争が顕在化してから呼ばれることが多いですが、介護現場の皆さまと私たちがもっと密に連携できれば、トラブルを未然に防ぐ「予防法務」をより多くの方に届けられます。例えば、看護師さんによる保険外サービスなど、地域で活動されるさまざまな事業者さまと手を取り合い、任意後見・家族信託のスキームを提案していくことで、利用者さまの平穏な生活を守る大きな力になれると確信しています。
白土文也代表弁護士

— 最後に、相談に迷っている地域住民の皆さまへメッセージをお願いします。

皆さんに知っていただきたいのは、法律の相談は病気の予防と同じであるということです。手遅れになる前に適切な遺言書を用意し、認知症に備えて任意後見・家族信託の準備をしておくことが、自分らしく生きるための最大の防御策です。弁護士事務所の敷居を高く感じられるかもしれませんが、私自身の事務所でも、相談に来られた多くの方が「弁護士って意外と怖くないんですね」と笑顔で帰られます。私は32歳で弁護士に合格するまで挫折や苦労を重ねてきたからこそ、お困りごとの渦中にいる皆さまの気持ちに寄り添える自負があります。
「まだ元気だから大丈夫」と思っている今こそが、最善のタイミングです。争いごとが起きてから、あるいは判断能力が失われてからでは、弁護士ができることは限られてしまいます。私をはじめとした弁護士7名のチームが、皆さんの「安心の備え」を全力でサポートいたします。ぜひ気軽な気持ちで、私たちの事務所の扉を叩いてください。皆さんの穏やかな未来を一緒に作っていけることを、心より願っています。

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WEB:https://shirato-law.com/

白土文也代表弁護士のプロフィール

白土文也代表弁護士のプロフィール

経歴:

1992年 茨城県立水戸第一高等学校卒業
1997年 中央大学法学部法律学科卒業
2005年 司法試験合格
2006年 民間企業
2008年 司法修習
2009年 弁護士登録 
2009年 都内法律事務所
2013年 中国上海市の法律事務所
2014年 白土文也法律事務所設立
2024年 弁護士法人しらと総合法律事務所設立
現在に至る

資格・学会:

弁護士資格

FAQ|相続対策(遺言書)・認知症対策(任意後見・家族信託)に関するよくある質問

Q1. 遺言書はどのような人が作成しておくべきですか?
A. 遺言書は、相続トラブルを未然に防ぎたい方にとって重要な備えです。特に、お子さまのいないご夫婦や、相続人同士の関係に不安がある場合は、遺言書があることで遺産分割協議の混乱を避けやすくなります。記事内でも、配偶者の生活や住まいを守るために、内容に不備のない形で遺言書を残すことの大切さが語られています。
Q2. 認知症になると、家族でも預金の引き出しや自宅の売却はできなくなりますか?
A. 判断能力が低下すると、本人名義の預金の引き出し、不動産の売却、介護施設の入所契約などが難しくなることがあります。これがいわゆる資産凍結です。家族であっても自由に財産を動かせるわけではなく、対策をしていない場合は成年後見制度の利用が必要になるケースがあります。
Q3. 任意後見と家族信託は、どのような認知症対策として活用できますか?
A. 任意後見は、将来判断能力が低下したときに備えて、あらかじめ信頼できる人を代理人として決めておく仕組みです。家族信託は、元気なうちに家族へ財産管理を託す方法です。どちらも、認知症による資産凍結を防ぎ、自分の意思を反映した形で財産管理や生活支援につなげるための備えとして活用できます。
Q4. 遺言書や任意後見・家族信託の相談は、元気なうちから始めたほうがよいですか?
A. はい、早めの相談が大切です。記事では、70歳後半から80歳を一つの目安として、あるいは少しでも不安を感じる前に検討することが勧められています。判断能力が十分にあるうちでなければ契約や意思表示が難しくなるため、元気なうちの準備が将来の安心につながります。
Q5. 外出が難しい場合でも法律相談はできますか?
A. はい、可能です。高齢の方や病気・障害などで外出が難しい場合でも、施設や病院、自宅などへの訪問相談に対応している法律事務所があります。相続、遺言書、任意後見、家族信託などは、早めの相談が大切ですが、移動が負担になってしまうと準備が後回しになりがちです。そうした方でも安心して備えを進められるよう、本人やご家族の状況に応じて相談方法を柔軟に検討できる体制が重要です。