訪問歯科の対象者とは? 最終更新日:2024/11/27
訪問歯科に関するQ&A集です。PART1からPART10まで計100問を掲載します。PART2では「訪問歯科の対象者」に関する10問です。
Q11 訪問歯科診療の対象者とは?
訪問歯科診療の対象者は、主に自力での通院が困難な方です。高齢者、特に75歳以上の方が対象となることが多く、寝たきりや重度の障がいを持つ方が典型的な例です。
Q12 訪問歯科診療の対象となる条件は?
訪問歯科診療を受けるためには、通院が困難であることが前提条件です。これは病気、障がい、または外傷などにより歩行が困難である場合が該当します。
Q13 どのような施設が訪問歯科の対象となりますか?
訪問歯科診療は、患者が居住する施設に対して行われます。これには、自宅の他、老人ホーム、介護老人福祉施設、ケアハウス、グループホーム、高齢者向け住宅などが含まれます。これらの施設が対象となる一方で、デイサービスやデイケアなど、患者が一時的に滞在する施設は対象外です。
Q14 訪問歯科診療の地域制限はありますか?
訪問歯科診療には、地域的な制限があります。通常、訪問を行う歯科医院から半径16km以内に居住していることが条件です。これを超える場合は、訪問診療を受けることが難しい場合がありますので、事前に対応可能な歯科医院に確認が必要です。
Q15 訪問歯科診療を利用するメリットは?
訪問歯科診療の最大のメリットは、通院が難しい方でも自宅で専門的な歯科治療を受けられることです。これにより、口腔内の健康を維持でき、食事や会話などの生活の質を向上させることができます。また、家族や介護者の負担も軽減されます。
Q16 訪問歯科診療が必要な理由は?
訪問歯科診療は、高齢者や通院困難な方にとって重要な役割を果たします。口腔ケアが不足すると、誤嚥性肺炎や糖尿病、心疾患など、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
訪問歯科による定期的なケアは、これらのリスクを減少させるだけでなく、認知症の予防にも寄与します。
Q17 訪問歯科診療での治療の流れは?
訪問歯科診療は、患者の健康状態や生活環境を考慮しながら進められます。
初回診察で口腔内の状態を確認し、治療計画を立案します。その後、定期的な訪問で治療が進められ、必要に応じて治療計画が修正されます。治療内容には、虫歯や歯周病の治療、入れ歯の調整、口腔ケアなどが含まれます。
Q18 訪問歯科診療の対象者で多いケースは?
訪問歯科診療の対象者の大半は、75歳以上の後期高齢者です。高齢者になるほど、介護が必要となり、通院が難しくなるため、訪問歯科の利用が増加しています。しかし、口腔ケアが必要であるにもかかわらず、訪問歯科を利用していない方も多いのが現状です。
Q19 訪問歯科診療で家族が果たす役割は?
訪問歯科診療では、家族の協力が重要です。特に寝たきりの患者の場合、体位の変更や口腔ケアのサポートが必要となることがあります。
訪問歯科医師と連携し、家庭でのケア方法を学ぶことも求められます。これにより、口腔内の健康を維持することができます。
Q20 訪問歯科診療が広く知られていない理由は?
訪問歯科診療は、その重要性にもかかわらず、広く知られていないことが多いです。
日本歯科医師会が行った調査によると、訪問歯科が必要とされる高齢者の60%が口腔ケアを必要としているにもかかわらず、実際に訪問歯科を利用している人はわずか2.4%にとどまっています*1。
この現状は、訪問歯科診療の存在や利用方法が十分に周知されていないことが原因と考えられます。
[参考文献]