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  5. 平井久美|訪問診療クリニックの医療事務を育てるHomeCareLink代表の挑戦

平井久美|訪問診療クリニックの医療事務を育てるHomeCareLink代表の挑戦 最終更新日:2026/10/01

訪問診療クリニックにとって、医療事務は単に受付やレセプト業務を担う存在ではありません。複雑な診療報酬制度への対応、多職種との連携、業務フローの整備、スタッフ育成など、クリニック運営を支える重要な役割を担っています。
HomeCareLink株式会社代表の平井久美氏は、医療事務として現場経験を積み、在宅医療・訪問診療の世界でさまざまなクリニックの課題と向き合ってきました。その経験をもとに現在は、訪問診療クリニックを中心に、医療事務の育成や業務改善を支援するコンサルティングを展開しています。
今回は平井久美氏に、医療事務を志した原点、在宅医療との出会い、HomeCareLink設立の背景、そしてこれからの医療事務に求められる役割について伺いました。

医療への関心から医療事務の道へ|誰かを支える仕事への原点

— まず、ご出身について教えてください。

千葉県千葉市で生まれました。父と母、2歳上の兄との4人家族です。進学から就職、結婚とずっと千葉で暮らしてきたので、千葉を出て暮らすという発想自体、ほとんどありませんでしたね。今の仕事を始めてからは、さまざまな地域へ足を運ぶようになりました。それでも、自分を育ててくれた街が私の原点であることは変わりません。これからも千葉を起点に、医療の世界へ恩返ししていきたいと思っています。
平井久美代表

— 子どもの頃は、どんな仕事に憧れていたのでしょうか?

小学校高学年の頃に、同級生が病気になり、長期の療養生活を送るようになりました。先生と一緒に病院へお見舞いに行ったのですが、それまで病院とはほとんど縁がなかったので、学校に来られず病院で生活している同世代の子がいることが衝撃的でした。中学生の頃には、親友のお母さんが乳がんで亡くなるという辛い出来事もありました。
身近に医療従事者がいたわけではありませんが、今振り返ると、こうした経験が医療や福祉に関心を持つ原点になっていたのかもしれません。

— 学生時代、部活動などで熱中したことはありますか?

小中学校ではバスケットボール部に所属し、部長も務めました。また、児童会や生徒会では書記を務めるなど、自分から立候補するというより、周囲から推薦されて役割を任されることが多かったですね。そうした経験をするなかで、自分が前に立って人を引っ張るよりも、誰かを脇で支えるほうが自分には合っていると感じるようになりました。
高校では新体操部のマネージャーを務め、選手の体調管理や環境整備のほか、悩みの相談に乗ることもありました。そこで、「頑張っている人を支えること」「頼ってくれる人に応えること」に喜びを感じる自分に気づきました。
平井久美代表

医療事務としてのキャリアと、訪問診療・在宅医療との出会い

— 医療事務の道を選んだきっかけを教えてください。

高校3年生のとき、自宅に届いたダイレクトメールで初めて「医療事務」という仕事を知りました。小中学生の頃の経験から医療に関心があり、病院にも綺麗で清潔な場所というイメージを持っていたため、医療という専門分野に携わりながら病院で働けることに魅力を感じたんです。 高校時代のアルバイトを通して、誰かの役に立ち、その対価としてお金をいただけることにも喜びを感じていました。
「できるだけ早く社会に出て、人の役に立ちたい」という思いもあり、医療事務を学べる専門学校への進学を決めました。周囲の多くが大学へ進学するなかでの選択でしたが、「自分で選んだ道だからこそ、この道を正解にしよう」という気持ちが強かったです。
専門学校では、朝から夕方まで授業を受け、夜はアルバイトに奔走する日々。それでも、興味のある医療について学べることがとても楽しく、特に解剖などの臨床分野が好きでした。2年間で関連資格を10個ほど取得しました。
急性期病院にて

— 専門学校卒業後、最初にどのような仕事を経験されたのでしょうか?

卒業後は、川崎製鉄千葉病院(現・千葉メディカルセンター)に就職しました。最初は総合受付で、受付や会計、レセプトのチェックなど、医療事務の基礎となる業務を経験しました。
その後は手術室クラークとなり、全診療科の手術に関する診療報酬の算定を担当しました。手術記録を見ながら、手術の手技だけでなく、使用した医療材料や麻酔、薬剤など、手術室で行われたことを一つひとつ確認していました。手術室クラークはほぼ一人で担当していたので、責任も大きく、プレッシャーが強かったです。分からないことは自分で調べ、必要に応じて医師や看護師にも確認しながら進めていました。
急性期病院で幅広い診療に触れ、自分で調べて判断する力や、多職種とコミュニケーションを取りながら仕事を進める力を身につけられたことは、その後の医療事務としての大きな土台になったと思います。
急性期病院にて
川崎製鉄千葉病院(現・千葉メディカルセンター)にて

— そこから在宅医療の世界へ進まれたきっかけは何だったのでしょうか?

その後、出産を経て千葉県がんセンターで再び手術室クラークとして働きました。手術室で患者と向き合ううちに、「この人たちは病院を出た後、どのように生活していくんだろう」「その生活をどんな医療が支えているんだろう」と、次第に病院を出た後の患者に関心を持つようになっていったんです。
そう思っていた矢先、以前の職場の先輩から「在宅医療を行うクリニックを手伝わないか」と声をかけていただき、在宅医療の世界へ迷わず飛び込みました。
千葉県がんセンター
千葉県がんセンターにて

— 実際に在宅医療の現場に入ってみて、いかがでしたか?

在宅医療は私にとって新しい分野で、分からないことだらけの状態からのスタートでした。 病院とは違い、在宅医療ではさまざまな職種との連携が必要で、医療保険だけでなく介護保険など複数の制度も関わります。当時は「介護保険証って何?」というレベルでした。
最初は先輩の背中を追う日々でしたが、その先輩も1年足らずで退職してしまい、気づけば相談できる人は誰もいなくなってしまいました。自分で調べ、先生に聞き、訪問にも同行しながら一つずつ理解していき、自信を持って在宅医療の算定ができるようになるまでには2年ほどかかりました。
医療法人社団公伸会 黒砂台診療所にて
医療法人社団公伸会 黒砂台診療所にて

— そこから、どのようにスキルアップしていったのでしょうか?

自分が学んだことを整理し、分かりやすく形にするようになりました。「在宅医療事務とは何をする仕事なのか」というところからまとめ始め、それが「在宅医療マニュアル」になっていきました。さらに、クリニック全体を客観的に見られるようになりたいと考え、診療情報管理士の資格も取得しました。
作成したマニュアルは千葉市医師会にも提供し、自分と同じように困っている医療事務の方と学ぶため、勉強会も始めました。最初は3人ほどでしたが、最終的には50人ほどが参加する「在宅事務連携会」へと広がっていきました。
在宅医療マニュアル

— 在宅医療において、医療事務の重要性を実感した出来事はありますか?

経験を積むなかで、院長先生とスタッフの橋渡しや多職種のフォロー、先回りした問題提起など、算定以外にも医療事務が担える役割があることに気づきました。院長先生から「平井さんがいるから安心して任せられる」と言っていただいたこともあり、医療事務はクリニック全体を見ながら、経営を支える存在にもなれるのだと実感しました。
平井久美代表

在宅医療事務の経験を形に|HomeCareLink株式会社の立ち上げ

— 独立を決めたきっかけを教えてください。

在宅医療事務の勉強会を続けるなかで、自分と同じように、一人で悩みながら仕事をしている医療事務の方がたくさんいることを知りました。私自身、在宅医療の世界に入った頃は相談できる人がおらず、苦労した経験があります。だからこそ、「あの頃の自分が欲しかった存在に、今度は自分がなろう」と思ったんです。
これまで続けてきた連携会をさらに発展させ、一つでも多くのクリニックで、一人で悩む医療事務を減らしたいと考えるようになりました。また、院長先生も経営やスタッフ育成に悩んでいることを知り、医療事務だけでなく院長先生も支えられる存在になりたいと考え、独立を決めました。
第4回在宅事務連携会にて
第4回在宅事務連携会にて

— 「HomeCareLink」という名前には、どのような思いを込めたのでしょうか?

「Home」は在宅、「Care」は支える、そして「Link」はつなぐという意味です。在宅医療は、一人の力だけで成り立つものではありません。さまざまな職種や人が関わり、つながりながら患者の生活を支えています。在宅医療で人と人をつなぎ、支える存在でありたい。その強い願いを込めて、「HomeCareLink」と名付けました。
HomeCareLink

— 独立後、最初のお客さまはどのようなクリニックでしたか?

在宅医療事務の勉強会に参加してくださっていたクリニックでした。医療事務を一人で担っている方で、特にレセプトの精度に強い不安を抱えていました。悩みをうかがったときには、涙を流しながら「今、一番必要としている存在です」と言ってくださったんです。そこで、実際に現場に入り、一緒に課題を整理しながらサポートをしていきました。
算定を見直した結果、月に約50万円の収益改善につながりました。それ以上に嬉しかったのは、不安でいっぱいだったスタッフの方が、知識を身につけ、自信を持って働けるようになったことです。
独立後の最初のお客さまとともに
独立後の最初のお客さまとともに

— 当初想定していたニーズと、実際に求められたものに違いはありましたか?

当初は在宅医療を行うクリニックの支援を想定していましたが、活動を続けるなかで、それ以外の医療機関からもご相談をいただくようになりました。医療事務の育成や業務の仕組みづくりに関する悩みは、在宅医療に限らないのだと感じています。

— 個人事業としてスタートしてから、2026年3月に法人化されています。法人化に至った背景を教えてください。

個人事業として活動するなかでは、どうしても私自身の経験やスキルに頼る部分が大きく、一人で支援できる範囲には限界がありました。そこで、「私だからできる仕事」ではなく、「HomeCareLinkだから提供できる仕事」にしていきたいと考え、これまで培ってきた経験やノウハウを仕組みとして、より多くの方へ届けるために法人化しました。
平井久美代表

訪問診療クリニックが抱える医療事務の課題|算定・人材育成・属人化

— 訪問診療クリニックの医療事務には、どのような難しさがありますか? 外来医療事務との一番大きな違いを教えてください。

一番大きいのは、患者一人ひとりの背景を把握し、理解したうえで対応する必要があることだと思います。訪問診療では、診療形態や場所、疾患だけでなく、家族構成や利用している介護サービスなども患者によって異なります。また、医療保険だけでなく介護保険など複数の制度も関わるため、行われた医療行為だけを見ていても正しく算定できないことがあります。
さらに、ケアマネジャーや訪問看護、薬局、施設、行政などとの連携も欠かせません。そのため医療事務にも、患者の背景を理解し、「誰と、どのように連携する必要があるのか」を考えて動く力が求められます。

— 開業して間もない訪問診療クリニックでは、どのような医療事務の問題が起こりやすいのでしょうか?

開業したばかりのクリニックでは、院長先生が忙しすぎて、スタッフが置き去りになってしまうケースがあります。院長先生は診療だけでなく、経営や採用、スタッフ教育など、さまざまなことを同時に考えなければなりません。そのため、「自分がやったほうが早い」と、何でも一人で抱えてしまうことも少なくありません。
一方で、スタッフ側は「何を求められているのか」「どこまで自分で判断していいのか」が分からないまま仕事をすることになります。クリニックを立ち上げることに精一杯で、医療事務の役割や業務フロー、教育の仕組みまで整備できていないことが、開業間もないクリニックでは大きな課題になりやすいと感じています。
在宅医療マニュアル

— 訪問診療クリニックでは、なぜ算定漏れが起こるのでしょうか?

算定漏れというと、医療事務スタッフの知識不足が原因だと思われがちですが、それだけではありません。たとえば、算定に必要な情報が医療事務まで伝わっていなかったり、「誰がその情報を確認するのか」が決まっていなかったりすることがあります。
そのため、「レセプトができる医療事務がいれば解決する」というわけではありません。患者の背景や診療・連携の状況まで把握する必要があります。そのうえで、必要な情報を先回りして集め、関係するスタッフと共有する力も求められるのです。

— 院長先生自身が医療事務を育成することには、どのような難しさがありますか?

そもそも、院長先生は診療の専門家であって、医療事務の専門家ではありません。そのため、医療事務の知識を一から身につけ、スタッフを直接教育することは大きな負担になります。大切なのは、院長先生自身がすべてを教えられるようになることではなく、どのようなクリニックにしたいのか、医療事務に何を担ってほしいのかをスタッフが理解し、自ら成長していける仕組みをつくることだと思っています。
平井久美代表

— 医療事務スタッフが辞めてしまうクリニックには、何か共通点がありますか?

必ずしも人間関係が悪いから辞めるわけではなく、コミュニケーション不足によるすれ違いが多いと感じています。たとえば、「何を求められているのか」「自分のやり方は正しいのか」が分からず、相談やフィードバックの機会もない。こうした状態が続くと、スタッフは不安を抱えながら働くことになります。
反対に、自分の役割や院長先生の考えが分かり、困ったときに相談できる環境があることで、働きやすさは大きく変わります。医療事務の定着には、知識やスキルだけでなく、こうしたコミュニケーションも重要だと考えています。

— 逆に、医療事務が育つことでクリニックにはどのような変化が生まれますか?

私は、医療事務が育つと「クリニック経営そのものが変わる」と考えています。算定精度が上がれば収益が安定し、自ら判断できるようになれば院長先生への確認も減っていきます。また、業務を整理することで属人化が減り、育ったスタッフが後輩を育てる環境も生まれます。
さらに、多職種との連携を担えるようになることで、クリニック全体が診療チームとして動きやすくなります。医療事務を育てることは、一人のスキルアップだけではなく、クリニック全体を良くしていくことにつながると考えています。

訪問診療クリニックの医療事務育成コンサルティング|HomeCareLinkの支援

— 現在、HomeCareLinkではどのようなサービスを提供されているのでしょうか?

現在、メインとしているのが「医療事務育成コンサルティング」です。算定やレセプトの知識を教えるだけではなく、業務を見える化し、自ら判断できる人材を育て、最終的にクリニックが自分たちの力で業務を回せる状態を目指します。私は医療行為をすることはできませんが、医療事務を育て、業務の仕組みを整えることで、「医療を続けられる環境」をつくることはできると考えています。
HomeCareLinkサービス内容

— 医療事務育成コンサルティングでは、どのようなクリニックからの相談が多いですか?

相談が多いのは、医療事務が少人数で、未経験者を含めて業務を回しているクリニックです。退職が重なり、医療事務がゼロになってしまうというご相談もあります。そのほかにも、「算定や請求が正しくできているのか分からない」「特定のスタッフしか業務を把握しておらず、属人化している」「新人を採用しても育てる時間もノウハウもない」といった悩みを抱えているケースが多いですね。

— 開業して何年目くらいのクリニックからの相談が多いのでしょうか?

大きく分けると、開業1〜2年目のスタートアップ期と、3〜5年目の事業拡大期のクリニックが多いです。1〜2年目は診療を軌道に乗せることが優先され、医療事務の業務フローや教育体制まで整えられていないケースがあります。一方、3〜5年目は患者数やスタッフ数が増え、「今までのやり方では回らない」と、業務整理や人材育成についてご相談いただくことが多いですね。
クライアントとのTEL

— 医療事務スタッフが1人、2人といった小規模なクリニックでも利用できますか?

もちろんです。むしろ少人数のクリニックだからこそ支援できることが多く、そこはHomeCareLinkの強みだと思っています。業務を代行するのではなく、スタッフ自身が判断し、自分たちで業務を回せる状態を目指して支援します。

— 実際には、どのような支援を行うのでしょうか?

基本的な支援期間は6か月です。
まずはヒアリングや業務診断、スタッフのスキル評価を行い、誰が何を担当し、どこで困っているのかを見える化します。次に、算定やレセプトの確認、業務フローの整理を行い、間違いや算定漏れ、属人化を減らしていきます。そのうえで、スタッフごとに必要な知識や判断基準をOJTで伝え、自分で考えて仕事ができる状態を目指します。
さらに、月次業務の精度を高めながら、イレギュラーなケースにも対応できる判断力や分析力を身につけてもらいます。院長先生に現状や課題を報告し、必要な改善を提案できる力も育てていきます。また、院長先生と医療事務スタッフの橋渡しをすることもありますね。
話す機会が少なく、お互いの考えが分からないまますれ違っている場合には、双方の思いを伝え、コミュニケーションを支えます。最終的には業務を標準化してマニュアルを整え、後輩にも教えられる状態を目指します。
6か月を通して、「自分で判断し、改善し、次の人を育てられる医療事務」になることがゴールです。
平井久美代表

— これまで、どのような成果や実績がありますか?

私は医療業界で28年、そのうち在宅医療には15年携わってきました。独立後の3年間では20か所以上の医療機関を支援し、60名以上の医療事務スタッフの育成に関わっています。成果の一つが算定漏れの改善です。支援によって見つかった算定漏れは平均で月約10万円、大きなケースでは年間約600万円の改善につながったこともありました。
また、収益改善だけでなく、スタッフの定着にもつながっています。支援先では起業当初から最大4年間勤務を続けているスタッフもおり、定着率は80%以上です。

医療事務コンサルティングの内容|BPO・業務代行とは異なる伴走型支援

— 医療事務育成コンサルティングの契約期間と料金について教えてください。

基本的な契約期間は6か月からで、状況によっては1年ほど継続して支援するケースもあります。料金は月額15万円です。単なる業務代行ではなく、医療事務スタッフの育成から業務改善、経営支援まで、現場と経営の両面を見ながら伴走します。

— 支援は対面とオンライン、どちらで受けられますか? また、人数や頻度についても教えてください。

対面・オンラインのどちらにも対応しています。基本的には月1回、2時間のコンサルティングを行い、人数や課題、ご要望に合わせて支援内容を調整しています。
平井久美代表

— 申し込みから支援開始までは、どのような流れになりますか?

まずはホームページの問い合わせフォームやメールからご連絡いただき、現在の状況やお悩みを伺います。相談は基本的にオンラインですが、ご希望に応じて訪問も可能ですね。ヒアリングした内容をもとに必要な支援を整理し、状況によっては最短数日後から支援を開始することもできます。緊急性の高いご相談にも、できる限り柔軟に対応しています。

— 正式に申し込む前に、相談したり試したりすることはできますか?

はい。個別相談とレセプト診断をご用意しています。
「まずは話を聞いてみたい」「何から相談すればよいか分からない」という場合は、「個別相談」をご利用いただけます。
一方、診療報酬や算定に不安がある場合は、実際のレセプトを確認する「レセプト診断」も行っています。コンサルティングを検討する前のお試しとして利用していただくこともできますね。

— そのほかに現在提供しているサービスや、今後考えているサービスはありますか?

コンサルティング終了後も継続してサポートできるよう、会員制のサービスを提供しています。月額5,000円のプランでは、2週間に1回、在宅医療事務に関する情報を提供しています。そのほか、メールやチャットで相談できる月額1万円のプラン、オンラインで2時間ほど相談できる月額2万円のプランもあります。
また、まだ構想段階ですが、将来的には私のように独立して医療事務のサービスを提供したい方を支援したいと考えています。在宅医療事務の専門家を育て、現場だけでなくリモートも活用しながら、複数の医療機関を支援できる人材を全国に増やしていく。医療事務にとっての新しい働き方やキャリアの選択肢をつくっていきたいですね。
平井久美代表

訪問診療クリニックを支える医療事務の役割|AI・DX時代に求められる力

— AIやDXが進むなかで、今後の訪問診療クリニックでは医療事務にどのような役割が求められると思いますか?

これからは、「作業する医療事務」から「考える医療事務」へ変わっていく必要があると思っています。入力や転記、検索、チェックなどは、今後ますますAIが担えるようになるでしょう。一方で、集まった情報から状況を判断し、周囲と調整しながら提案や改善につなげていくことは、人だからこそできる部分です。「今、このクリニックに何が必要なのか」を考えて行動できることが、これからの医療事務には重要になると思っています。
丸ビル

— 医療事務は、今後、地域連携やクリニック経営にどのように関わっていくのでしょうか?

医療事務は、事務作業を担うだけではなく、クリニック経営にも関わる重要な存在だと考えています。在宅医療では、ケアマネジャーや訪問看護、薬局、施設など、多職種との連携が欠かせません。医療事務がそのつなぎ役となり、院内外の調整や業務改善に関わることで、クリニック全体を支えることができます。だからこそ、医療事務の育成は、クリニック経営をより良くするための投資でもあると考えています。

— 院長先生の「右腕」となる医療事務とは、どのような人でしょうか?

院長先生の代わりに何でもやる人ではなく、安心して任せられる人だと思います。訪問診療では、院長先生が外に出ている時間も長いため、状況に応じて自ら判断し、必要なことは院長先生に報告・相談する力が実際に求められました。院長先生が診療に集中できる環境をつくれる医療事務が、「右腕」となる存在だと考えています。
平井久美代表

— 平井さんは、これからどのような医療事務を増やしていきたいですか?

「医療事務として、自分に何ができるのか」を自ら考え、行動できる人を増やしていきたいです。与えられた仕事をこなすだけではなく、診療を継続できる環境を守るために、クリニックに必要なことを周囲と一緒に考え、つくっていける人ですね。
そして、医療事務という仕事を心から「楽しい」と思い、自分の役割や仕事の価値を感じながら働ける人を増やしていきたいです。

— HomeCareLinkとして、どのような未来を目指していますか?

「在宅医療ができる地域を、医療事務側から作りたい」と考えています。
医療事務が育つことで、院長先生や他職種が診療に集中できるようになる。クリニック経営が安定し、在宅医療を継続して提供できるようになる。そして、地域の患者が在宅医療という選択肢を持てるようになる。医療事務を育てることから、地域の在宅医療を支えていく。それがHomeCareLinkの目指している未来です。
平井久美代表

医療事務の育成で訪問診療クリニックの経営と組織を強くする

— 最後に、訪問診療クリニックの理事長・院長・事務長の方へメッセージをお願いします。

「うちの医療事務は大丈夫かな」と不安を感じている先生はもちろん、「事務スタッフに任せているから大丈夫」と思っているクリニックにこそ、一度、医療事務の業務を見える化してみてほしいと思っています。問題が起きる前の段階でご相談いただければ、一緒に取り組めることはたくさんあります。
医療事務は、採用して終わりではありません。スタッフが力を発揮できる環境を整えることで、院長先生が安心して診療に集中でき、医療事務も自信を持って働ける。そんなクリニックづくりのお手伝いができたら嬉しいです。

— 医療事務スタッフの方へもメッセージをお願いします。

一人で抱え込まなくて大丈夫です。私自身、在宅医療の世界に入ったばかりの頃は、分からないことを聞ける人がおらず、強い孤独を感じました。でも、分からないからこそ自分で調べ、学び、周囲とつながることで、少しずつできることは増えていきます。困ったときには、ぜひ声を上げてください。
医療事務は、院長先生やクリニックを支えることができる、とても価値のある仕事です。自分の仕事に自信を持って、医療事務という仕事を一緒に楽しんでいきましょう。
平井久美代表

HomeCareLink株式会社|訪問診療クリニックの医療事務コンサルティング

HomeCareLink株式会社

医療事務育成 コンサルティング

サービス内容
大切な事務スタッフの人材育成・教育は、HomeCareLinkにお任せください。
貴院の診療に合わせた、一人ひとりに寄り添う対応をさせていただきます。
丁寧なヒアリングをさせていただいた後に、貴院の要望に合わせてサービスをご提案いたします。
必要に応じて、こちらからご提案させていただく場合もございます。
クリニックと事務スタッフの「一生涯ものの価値」の提供に重きを置いております。
状況によっては、数か月~1年程度の育成期間が必要な場合がございます。
 人材育成・教育サービス 
在宅医療事務講座
・在宅医療制度、介護保険制度の基礎知識
・在宅レセプトの算定方法
・医療と介護の給付調整 など
カルテ記載・個別指導指導対策
医療事務リーダー養成講座
 業務サポートサービス 
レセプトチェック添削
・フィードバック、算定内容の提案
業務改善・オペレーション提案
・業務フロー・マニュアル作成補助
各種届出、統計調査(データを外部出力できる場合)
 定期フォローサービス 
最新の保険情報の提供
診療報酬算定に関するミニ講座
モチベーション維持向上アドバイス
目標達成学習・キャリア支援 など
自院のお悩み状況に応じてオーダーメイドで実施

サービス価格
 コンサルティングサービス 
・基本サポート:150,000円+税/月(6か月~承ります)月1回2時間
【基本サポートに含まれるもの】
チャット・メール相談 期間内 無制限
オンライン(zoom) 期間内 月1回1時間まで
※必要に応じてご利用できます
 オプションサービス 
・在宅医療事務講座:49,800円+税×全3回
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まずは、公式サイト内の「 ❏ お試し診断に申し込む 」からご連絡ください。
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概ね1週間程度で診断結果を、オンラインにてフィードバックいたします。
↓
利用終了

その他のサービスについて

HomeCareLinkでは、在宅医療に従事する医療事務員の育成支援を専門とするコンサルティングサービスを提供しています。
サービス内容は多岐にわたり、その他にも、個別案件相談、研修・講演、動画講座、レセプト診断、コミュニティ運営などがあります。
詳細は公式サイト内の「 ❏ 提供サービス 」からご確認ください。

お問い合わせ

HomeCareLink株式会社
〒290-0141 千葉県市原市ちはら台東8-21-12
TEL/FAX:090-4371-8270
WEB:https://homecarelink.site/
MAIL:homecarelink.since2022@gmail.com

HomeCareLink株式会社 平井久美代表のプロフィール

平井久美代表のプロフィール

経歴:

1999年 早稲田速記医療福祉専門学校卒業
1999年 川崎製鉄健康保険組合千葉病院(現:JFE健康保険組合川鉄千葉病院)総合受付・手術室クラーク配属
2009年 千葉県がんセンター 手術室クラーク配属
2010年 医療法人社団公伸会 黒砂台診療所(外来・在宅併設型、開設当初からの関わり)
2018年 在宅事務連携会(地域団体)設立
2023年 HomeCareLink創業
2026年 HomeCareLink株式会社(法人化)
現在に至る

資格・学会:

診療報酬請求事務認定試験(医科)
秘書実務士
診療情報管理士
AI伴走士
クリニック経営士

取材を終えて:



訪問診療クリニックの医療事務に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 訪問診療クリニックの医療事務は、一般のクリニックと何が違いますか?
A. 訪問診療では、外来診療に加えて在宅患者への対応、医療保険と介護保険の両方への理解、多職種との連携、各種書類の管理などが必要になるため、医療事務の業務範囲が広くなる傾向があります。診療報酬の算定やレセプトだけでなく、院内外の調整役としての役割も重要です。
Q2. 訪問診療クリニックで医療事務の育成が重要なのはなぜですか?
A. 訪問診療では業務が複雑になりやすく、特定のスタッフに知識や業務が集中すると属人化につながります。医療事務を継続的に育成することで、業務の標準化や引き継ぎがしやすくなり、スタッフの負担軽減やクリニック全体の運営安定にもつながります。
Q3. 医療事務コンサルティングでは、どのような支援が行われますか?
A. 一般的には、業務フローの見直し、診療報酬や算定業務の整理、スタッフ教育、マニュアル整備、属人化の解消、業務効率化などが支援内容に含まれます。クリニックごとの課題を整理し、現場で継続できる仕組みを整えることが主な目的です。
Q4. 医療事務のBPOとは何ですか?
A. BPOは「Business Process Outsourcing」の略で、医療事務業務の一部または全部を外部事業者へ委託する方法です。レセプト業務や請求業務などを外部化することで、院内スタッフの負担軽減が期待できます。一方で、院内にノウハウを蓄積したい場合には、教育やコンサルティングと組み合わせて検討することもあります。
Q5. 訪問診療クリニックでは、医療事務業務を内製と外注のどちらにすべきですか?
A. 一概にどちらが適しているとはいえず、患者数、スタッフ数、業務量、採用状況、院内の知識レベルなどによって判断が変わります。院内で人材を育成して内製化する方法、BPOを活用する方法、必要な部分だけ外部支援を利用する方法などを比較し、自院に合った体制を整えることが重要です。
医療事務の育成・業務改善で、こんなお悩みはありませんか?
「特定のスタッフに業務が集中している」「医療事務を育てる仕組みがない」「院内の業務フローを見直したい」など、訪問診療クリニックの運営では、医療事務に関する課題が経営全体に影響することがあります。
HomeCareLinkでは、現場の状況を整理しながら、医療事務の育成や業務改善、組織づくりを支援しています。
まずは現在のお悩みや課題について相談してみませんか。
訪問診療クリニックの院長・理事長・事務長の方からのご相談を受け付けています。
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